2019年2月18日(月)

8月の中国向け工作機械受注額37%減、減速鮮明に

2018/9/26 17:00
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工作機械の中国向け輸出の減速が目立ってきた。日本工作機械工業会(日工会、東京・港)が26日発表した8月の工作機械受注額(確報値)によると中国向け受注額は前年同月比37.3%減の189億円だった。米中摩擦を受け投資の様子見が広がるなど中国の失速が鮮明になりつつある。

18年の受注見通しを上方修正した日工会の飯村幸生会長

全体の受注額は5.1%増の1403億円で21カ月連続で前年を上回った。8月単月では過去最高の受注額を記録した。8月までの累計受注額は21.7%増の1兆2555億円と前年を上回る。

同日に東京都内で記者会見した日工会の飯村幸生会長(東芝機械会長)は世界経済の硬直化や中国経済の先行き懸念はあると述べた。一方で「内需の地合いはよく、外需も製品の付加価値向上に向けたニーズは根強い」と話し、年間の受注見通しを1兆8500億円と従来予想から1500億円上方修正した。内需はバブル期並みの7800億円、外需は過去最高の1兆700億円を見込む。

「日本企業は自動化、生産性改善への投資を相当しっかりしている印象」(飯村会長)と内需は堅調だ。9月に米シカゴで開かれた工作機械の国際展示会も過去最高の入場者数を記録するなど先進各国向けの需要は好調を維持している。

ただ、飯村会長自身が「決して簡単な数字ではない」と話すように楽観できる状況にはない。同工業会によると10~12月の受注見通しで「増加」すると答えた社の割合から「減少」と答えた割合を差し引いた指数(DI)はマイナス4.2と8四半期ぶりにマイナスに転じた。「変わらない」とする割合が依然7割を占めるものの先行きを危ぶむ声が増えてきた。

外需の3割を占める中国の失速も懸念材料だ。中国向け受注は8月まで6カ月連続で前年を割り込んだ。減少幅は10%弱から8月は4割弱に拡大。受注額も17年11月に記録した412億円から半分以下に落ち込んだ。

中国経済減速の影響に加え「『話はあるが決まりは遅くなった』と、複数社が同じような発言をしている」(飯村会長)と、米中摩擦の行方を見極めようと投資を様子見する動きも広がりつつある。今後も予断を許さない状況が続きそうだ。

(井沢真志)

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