2019年5月21日(火)

宇宙の終わり「ビッグリップ」は早くて1400億年先

2018/9/26 9:30
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東京大学や国立天文台などの国際共同研究グループは26日、米ハワイ島にある「すばる望遠鏡」による広域観測データをもとに、宇宙の大規模構造の進化の度合いを世界最高レベルの精度で測定したと発表した。遠い将来、宇宙がバラバラに引き裂かれ終わりを迎える「ビッグリップ」が起きる可能性が指摘されているが、今回の成果を踏まえると少なくとも1400億年は起きないという。

すばる望遠鏡の筒先に取り付けられた巨大デジタルカメラ「HSC」(画像提供は国立天文台・HSCプロジェクト)

宇宙には銀河が集まってできた銀河団や超銀河団などで形作られる大規模構造があり、時間とともにその構造が進化している。研究グループは、すばる望遠鏡に取り付けた巨大デジタルカメラで遠方の銀河約1000万個を撮影。それらのゆがみを調べることで、大規模構造の進化がどの程度進んでいるのかを非常に高い精度で測定した。

その結果、進化の度合いは現在主流の理論モデルの想定範囲に入るが、今後、観測データを積み増せば「理論とのズレが見つかる可能性がある」と研究グループのリーダーを務める東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長は話す。

宇宙には正体不明の暗黒物質と暗黒エネルギーが大量に存在し、両者のせめぎ合いで宇宙の大規模構造が進化し、宇宙の将来の運命も決まる。

現行理論によればビッグリップはかろうじて避けられるが、現在の観測ではまだ測定誤差が大きく、宇宙が本当に理論通りなのかどうかはわかっていない。ただ、今回の結果はビッグリップが起きるとしても非常に遠い将来であることを示している。

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