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スウェーデン首相、不信任に 新政権づくり難航

【ブリュッセル=森本学】スウェーデン議会は25日、第1党の社会民主労働党(中道左派)のロベーン首相の続投の是非を問う信任投票を行い、不信任204、信任142で不信任を決めた。今後は第2党の穏健党(中道右派)のクリステルソン党首を首相候補に、新たな連立政権を探る見通し。しかし、9月9日の議会選の結果、過半数を制する勢力がない「ハング・パーラメント(宙づり議会)」となっており、新政権づくりは難航が避けられない。

スウェーデン議会(定数349議席)では過半数が反対しない限り、首相が信任される。9月の議会選ではロベーン首相率いる社民党を軸とする左派連合が144議席となり、穏健党を中心とする保守連合の143議席をわずか1議席上回るにとどまった。一方で、「反移民」を掲げる極右・スウェーデン民主党が62議席と台頭して発言力を強めた。

信任投票では保守連合と極右・民主党がロベーン首相に不信任を投じ、過半数を上回った。ただロベーン氏の後任選びは不透明感が強い。穏健党のクリステルソン氏が新首相に信任されるには、極右・民主党の協力を得るか、今回「不信任」を突きつけた左派連合からの協力を得る必要があるためだ。

スウェーデンではこれまで主要政党が一致して「反移民」を掲げる極右・民主党を中枢政治から排除してきた。しかし移民・難民の受け入れ凍結を公約に掲げた同党は今回の議会選で躍進し、発言力を増した。仮に穏健党が民主党の協力をとりつければ、極右の中枢政治への接近を退けてきたスウェーデン政治にとって大きな転機となる。

ロイター通信によると、極右・民主党のオーケソン党首は25日、地元テレビで「もしクリステルソン氏が首相になりたいなら、我々の協力なくしてはありえない」と発言。穏健党へ連携を呼び掛けた。

保守連合の中でも穏健党の一部などからは政権獲得のために民主党との協力を排除すべきでないとの声がくすぶる。一方で、なお寛容な難民政策を掲げる中央党や自由党は、移民政策などで穏健党が民主党と交渉するならば、保守連合を離脱する意向も表明しており、民主党から協力を得るハードルはかなり高い。

一方で、第1党の社民党は穏健党を軸とする連立政権に反対する意向を現時点で表明している。極右勢力を排除するために、中道右派と中道左派の垣根を越えた連携を築けるかも今後の焦点となりそうだ。

ロベーン氏は新政権が誕生するまでは首相の座にとどまる見通し。地元メディアでは、連立交渉は数週間から数カ月要するとの見方も浮上している。

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