再建中の田淵電機、ダイヤモンド電機が支援
事業再生手続き中の田淵電機は25日、自動車部品メーカーのダイヤモンド電機から支援を受けることで合意したと発表した。田淵電は財務や信用力を高めるため、ダイヤ電機から2019年1月までに出資を受ける。金額や比率は未定。両社はコイルを基盤技術とした製品が主力で、生産や開発の面での相乗効果を見込んでいる。
田淵電は経営不振を受けて、6月に私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)制度の利用を申請し、借入金返済の一時停止などを受けていた。国内の太陽電池市場の縮小を受け主力の電力変換装置が苦戦し、17年3月期から2期連続で50億円を超す最終赤字だった。
ダイヤ電機は自動車エンジンの点火用コイルが主力製品で、両社は金属線の巻きとりなどで共通の技術を持っているほか、いずれも太陽光発電用の電力変換装置も製造販売している。ダイヤ電機の支援を受けることで、田淵電には自動車向けの販路拡大につなげる狙いもある。
田淵電は27日に開く債権者会議でダイヤ電機からの支援を軸とした再生計画案を金融機関に提示する。銀行などにつなぎ融資による支援も要請する。