2018年12月12日(水)

米国務省「ロヒンギャ迫害は組織的」 独自報告書

東南アジア
2018/9/25 18:00
保存
共有
印刷
その他

【ヤンゴン=新田裕一】米国務省は24日、ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害問題の独自調査を行い、暴力行為が「計画的かつ組織的なものだった」とする報告書を公表した。大多数の難民が国軍兵士の関与を証言したとして「国軍が主要な役割を担った」と指摘した。一方、国際法上の犯罪であるジェノサイド(民族虐殺)の罪が成立するかには触れていない。

ロヒンギャの人々が居住する難民キャンプ(8月、バングラデシュ南東部)=ロイター

調査は4月、80万人以上の難民が逃れた隣国バングラデシュで実施し、難民1024人から被害を聞き取った。報告書によると、82%の難民が殺害行為を目撃した。時期はロヒンギャ系武装集団と治安部隊が衝突した2017年8~9月に集中している。性的暴行を目撃した人は51%だった。

ロヒンギャ問題では国連人権理事会の国際調査団が18日、400ページ超の報告書を公表。治安部隊の行為が特定集団の抹殺を意図したジェノサイドにあたるとして、ミン・アウン・フライン国軍最高司令官らを国際法廷で裁くよう求めた。

米国はロヒンギャなどに対する人権侵害に関与したとして、これまでにミャンマー国軍や治安部隊の幹部5人と2つの国軍部隊を経済制裁の対象としている。

今回の米国務省の報告書は、米国が使ってきた「民族浄化」という言葉も用いておらず、抑制的なトーンといえる。ロイター通信は、法的問題は「ポンペオ国務長官の判断次第だ」とする政府関係者の話を伝えた。

報告書は当初、8月に公表されるとみられていた。政治専門サイトのポリティコは8月、ジェノサイドと認定するか否かで国務省内に意見の相違があったと伝えた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報