2018年12月19日(水)

H2Bロケット打ち上げ成功 こうのとり7号を搭載

自動車・機械
科学&新技術
2018/9/23 2:57 (2018/9/23 16:58更新)
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三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は23日午前2時52分に「H2B」7号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。ロケットに搭載する無人輸送機「こうのとり」7号機を打ち上げから15分後に高度287キロメートルの上空で分離し、国際宇宙ステーション(ISS)に送り出す所定の軌道に投入した。

台風や天候不順、ロケット推進系の部品の不具合などで打ち上げ予定日を4回延期したが、打ち上げは成功した。

同日、記者会見した三菱重工の渥美正博宇宙事業部長は「打ち上げ日の前に異常を見つけ出せなかった。今のプロセスのなかに改善すべき事項が残っている」と述べた。ただ、「トッププライオリティは打ち上げを成功させること」と指摘。部品の異常を検知した後、「ちゅうちょなく中断の判断をしたことは適正であった」と語った。

部品が変形した原因を現在調査している。渥美氏は「丁寧に対策を打つ。現状よりもさらに信頼性を高くしたい」と強調した。

H2BはH2Aの約2倍の約8トンの衛星打ち上げ能力を誇る日本最大のロケット。これまでに6回打ち上げて、すべて成功している。7号機の成功で打ち上げ成功率100%を維持した。H2Aは39回打ち上げて成功率は97.4%だ。いずれも国際水準の95%を上回り、日の丸ロケットの競争力である信頼性のアピールにつながる。

こうのとりは分離後に高度を約100キロメートル上げてISSへ近づき、27日午後8時すぎにドッキング作業に入る。約400キロメートル上空を秒速約8キロメートルで周回するISSと並走して10メートルまで接近し、滞在中の宇宙飛行士がロボットアームで捕まえる。28日午前5時すぎにISSへのドッキングを完了する予定だ。

こうのとりには約6.2トンの物資を詰め込んだ。宇宙飛行士の生活必需品や電力を確保するリチウムイオン電池、実験装置を設置するラックのほか、ISSから日本へ物資を持ち帰る小型カプセルも初めて載せた。

11月にもこうのとりから小型カプセルを地球に下ろす実験に取り組む。これまで宇宙から地球への輸送手段を米国やロシアに頼っていた。今回の実験が成功すれば、日本が独自で宇宙から地球へ輸送する技術の確立につながる。

JAXAの山川宏理事長は「確実に輸送物資を届けたい。ISSからは我が国独自でサンプルを回収する。今回の技術実証を成功させるように努力したい」と語った。

こうのとりを分離後、ロケットの第2段部分を南太平洋上へ制御落下させる実験も初めて実施する。第2段部が大気圏に再突入する際の空力加圧データなどを計測する、収集データはスペース・デブリ(宇宙ごみ)を大気圏で燃焼させるための基礎データなどに使う予定だ。

H2B7号機は当初、11日早朝に打ち上げる予定だった。地上局のあるグアム島への台風接近や、種子島宇宙センターの天候不順に加え、ロケット推進系の部品に不具合が見つかるなど、これまでに4回打ち上げ予定日を延期していた。

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