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芳田、雪辱の金 総合力高め「完璧に近い」勝利

2018/9/23 1:31
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準決勝の出口クリスタ(カナダ)戦に、芳田のこの1年の成長が凝縮されていた。山梨学院大で学んだこの日系の柔道家に、芳田は初対戦の2月、グランドスラム(GS)パリで一本負けを食らっている。「どこかで絶対戦わなければならない相手と思っていた」。本格派同士の真っ向勝負に、一歩も引かなかった。

柔道の世界選手権女子57キロ級で英国選手(下)を破り金メダルを獲得した芳田司(22日、アゼルバイジャンのバクー)=共同

柔道の世界選手権女子57キロ級で英国選手(下)を破り金メダルを獲得した芳田司(22日、アゼルバイジャンのバクー)=共同

相手の勢いにも、体はともかく「心」がひるむ悪癖をのぞかせなかった。最近の国際大会で無類の強さを見せ、組み力も強い出口の攻勢を余裕を持って受け流す。逆に中盤からは内股で脅威を与えた。

決着は延長戦でへたり込んだ出口に2つ目の「かけ逃げ」の指導が出された直後だった。圧力がかからぬままも出口の表情に疲労の色が濃くなったのを芳田は逃さない。代名詞でもある内股で跳ね上げて技ありを奪った。

この事実上の決勝戦を制すると、決勝のスミスデービス(英国)戦は「怖さは感じなかった」。内股からの連携で放った体落としでまず技あり。息つく暇なく小外刈りで仕留めた。

芳田は昨年の決勝で、攻め立てながらモンゴル選手の一瞬の腰車に転がされ、銀メダルに終わっている。「あの瞬間ばかりを考えてしまうのはきつかった」。立って良し、寝て良しの総合力が売りなのにいざ試合になると、どこかで隙ができてしまう。この1年はそんな自分と決別するため「土台をつくってきた1年だった」。

土台とは、言い換えれば、どんな状況にでも対応できる強さだ。相手の技を受け切りながら、一つのポイントも許さぬ今回の戴冠を「完璧に近い内容」と増地女子監督は褒めた。1年越しで世界の頂点にたどり着き、ようやく悪夢から覚めた。

(バクー=西堀卓司)

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