2018年11月15日(木)

特化型の次世代計算機 創薬や物流向けへ、富士通研や日立

ネット・IT
科学&新技術
2018/9/24 2:00
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既存のコンピューターでは計算に時間のかかる特殊な問題に特化した次世代計算機の研究が盛んだ。富士通子会社の富士通研究所は次世代医薬品の創薬に応用する技術を開発した。日立製作所はクラウド上で次世代計算機を無償で利用できるようにした。交通や物流など様々な分野の問題を解決できる可能性があると期待されている。

半導体の微細化が限界に近づき、既存のコンピューターの性能向上が難しくなり、特定の計算問題に特化した次世代計算機の開発が盛んだ。

両社が力を入れるのは、膨大な選択肢から最適な答えを探す「組み合わせ最適化問題」に特化した次世代計算機。それぞれ、量子コンピューターの計算手法を既存の半導体で疑似的に再現したものを開発している。

富士通研は、製薬会社が力をいれる50個程度のアミノ酸がつながった「中分子薬」の創薬に利用できるようにした。新薬候補物質を複数のアミノ酸に細かく分割して最適な組み合わせを探すことで、病気で重要なたんぱく質と結合しやすい構造を探す。2018年度中にクラウド上で提供予定の新型計算機を使った。

富士通研は早稲田大学と次世代計算機に関する共同研究の包括的連携協定を結んだ。株価の変動予測や配送の最適化など様々な問題の解決策を出せる点をアピールし、企業の需要を掘り起こす。

日立は企業などがインターネット上で次世代計算機を無償で利用できるサービスを始めた。9000ビットの計算能力があり、例えば物流では、5キロメートル四方にある200台の車のそれぞれの最適ルートを数ミリ秒で計算できると想定している。

次世代計算機はまだ計算理論を具体化した試作段階で、詳しい用途やそれに適したソフトウエアの開発が進んでいない。日立は公開を通して、実用化が見込める具体的な用途や応用ソフトの開発につなげる。

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