2019年6月26日(水)

シンガポール電力小売り完全自由化、外資に商機
11月から家庭向けも

2018/9/21 18:30
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【シンガポール=中野貴司】シンガポールのエネルギー市場監督庁(EMA)は21日、11月から家庭向けの電力小売市場を自由化すると発表した。消費者の選択肢が増え、競争によって電気料金が下がる効果が期待できる。シンガポール以外のアジア各国でも今後自由化が進む見通しで、日本企業を含む外資にとって商機が広がる。

シンガポールは2001年以降、段階的に自由化を進めてきており、電力需要の大半を占める企業向け市場はほぼ自由化を終えている。約130万の家庭と6万7千の中小企業を対象とした今回の規制緩和で、小売市場の自由化が完了する。自由化は11月から19年5月にかけて、地域別に4段階に分けて実施する。EMAによると、小売市場の完全自由化に踏みきるのは東南アジア諸国連合(ASEAN)参加国の中で初めてだという。

小売市場には当初、認可を受けたシンガポール・テレコム(シングテル)、セムコープのグループ企業など12の企業が参入する。外資への参入制限はなく、今後国内外からの進出が増える可能性がある。人口約560万人のシンガポールは小売市場としては小さいものの、他国市場に進出する際の試験場として活用する企業も出てきそうだ。

EMAによれば、4月から自由化が先行実施されていた西部のジュロン地域では、3割以上の消費者が契約を切り替えた。毎月の電気代も平均で約2割下がったという。電気代が15~20%下がったヨンイン・シウさん(32)は「切り替え手続きも円滑に終わり、問題は何もなかった」と自由化を歓迎する。

チャン・チュンシン貿易産業相は21日、記者団に「自由化は国民に効率的なエネルギー利用を促す最初のステップだ」と意義を強調した。「次の段階としてスマートメーター(次世代電力計)が導入されれば、国民は一段と賢く電力プランを選択できるようになる」とも説明した。

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