ロケット不具合は0.1ミリの部品変形、三菱重工

2018/9/21 16:45
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三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、基幹ロケット「H2B」7号機の打ち上げ延期を招いたロケット推進系部品の不具合原因を発表した。液体酸素タンクの圧力を調整する部品内部に0.1ミリメートルの変形があり、動作に影響した。H2Bロケットは不具合部品を交換し、23日午前2時52分ころに種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げる。

H2Bロケットの第2段機体部分(7月、愛知県飛島村の飛島工場)

不具合があったのは、第2段ロケットエンジンに酸素を供給する液体酸素タンクに取り付けられた圧力調整バルブで、長さが40センチメートルで重さは5キログラムの部品。タンクに圧力をかけてエンジンに液体酸素を送り出す際、タンクに既定値以上の圧力がかかると圧力を逃がす安全弁の機能をもつ。

打ち上げを予定していた15日の直前の点検で規定よりも低い圧力で動作することがわかった。エンジンに酸素を十分に供給できず、正常に燃焼しない恐れがあった。

バルブを取り外して、三菱重工の名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)へ返送。エックス線検査などで原因を調べたところ、圧力を調節する機能をもつ大きさ数センチ程度のバネ部品に変形箇所が見つかった。

変形の原因は調査中だが、出荷段階の機能点検では異常はみられなかったという。早期に変形した原因を突き止め、対策を講じるという。

H2B7号機は当初、11日早朝の打ち上げ予定だったが、台風やロケット推進系の部品の不具合などの影響で打ち上げ日を4回延ばしている。新たに交換した良品のバルブは取り付け前に改めて機能検査を実施し、正常な動作を確認している。

今回のH2Bロケットには国際宇宙ステーション(ISS)に生活物資などを運ぶ日本の輸送機「こうのとり」7号機を載せる。地上に実験サンプルなどを持ち帰れる小型回収カプセルも、日本で初めて搭載する。

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