2018年12月14日(金)

陸上イージス、地元説得苦戦 山口・阿武町長が配備反対

北朝鮮
政治
2018/9/20 18:30
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陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備候補地である山口県阿武町の花田憲彦町長が20日、受け入れ反対を表明した。レーダーによる健康被害や有事の際に敵の攻撃対象になるとの住民の懸念に配慮した。他の自治体でも配備への慎重論が強い。政府は配備計画への影響を懸念し、候補自治体の説得を急ぐ。

花田町長は20日の町議会で「配備反対を明確に表明する」と強調した。「居住地域に近接しており、自然や人を大事にした町づくりに逆行する」と指摘した。

地元首長が受け入れ反対を明言するのは初めて。政府はイージス・アショアを2基導入する方針で、山口県萩市と阿武町にまたがる陸上自衛隊むつみ演習場、秋田市の陸自新屋演習場を候補地にしている。萩市や秋田市など他の候補自治体からもまだ理解は得られていない。

菅義偉官房長官は20日の記者会見で「地元の理解が大前提だ。引き続き防衛省から何度も説明する」と語った。山崎幸二陸上幕僚長は同日の記者会見で「国民の安全を守るために必要な装備だ。住民の要望を受け止めながら誠意を持って対応していく」と述べた。

防衛省は年度内に地盤の強度などを調べる地質・測量調査や、通信設備や健康への影響を調べる電波環境調査をする方針だ。住民説明会を繰り返し開いて理解を求める。

これまでも秋田、山口両県で住民説明会を開いてきた。レーダーが発する電磁波による健康被害や敵の標的になるとの懸念が相次ぎ、配備場所の見直しを求める意見が出た。6月の米朝首脳会談後の緊張緩和を踏まえ、配備の必要性を疑問視する声もある。

防衛省が目指してきた23年度の導入時期も不透明だ。製造元の米国が、配備に6年必要と伝えてきたためだ。米国と早期の納入に向けて協議をする方針だ。

1基あたりの取得価格は1237億円と見積もるが、建屋や造成費、ミサイル発射機や関連設備も含めれば総額はさらに増える。当初、800億円と説明してきた導入費が膨らめば野党が批判を強める可能性もある。

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