2018年10月19日(金)

北海道節電解除、正常化へ一歩 ライトアップも再開

北海道地震
サービス・食品
北海道・東北
2018/9/19 19:29
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北海道で起きた最大震度7の地震による節電要請が19日に解除され、企業活動や市民生活が平常に向かい始めた。鉄道で通常運転に戻す動きが目立つほか「さっぽろテレビ塔」など札幌市内の主要施設が観光需要回復に向け、同日午後6時に一斉点灯した。地震発生から約2週間。北海道電力の電力供給力が一定程度回復し、ようやく正常化へ一歩を踏み出した。

JR北海道は節電対策として間引き運転をしていた特急列車の一部で、20日から通常運行する。ただ、特急列車を通常速度で走らせるにはレールと枕木を支える砂利などが締め固まってからとなるため千歳線(沼ノ端―南千歳)、石勝線(南千歳―追分)は10月末まで、室蘭線(遠浅―追分―三川)は数カ月間徐行運転する。

19日午後6時に点灯したさっぽろテレビ塔(札幌市)

19日午後6時に点灯したさっぽろテレビ塔(札幌市)

JR貨物の貨物列車は21日の根室線(滝川―富良野)の再開で、道内全路線が運行できるようになる。十勝地方から本州にジャガイモを運ぶ専用列車「ジャガイモ列車」が19日から運転再開。北海道から本州へ多く出荷する農産物の輸送も通常に戻りつつある。

札幌市は市営地下鉄と路面電車の間引き運転を20日から通常に戻す。10日から電力需要が増える平日の日中時間帯で地下鉄は1日当たり30便、路面電車は15便減便していた。イベント向け路面電車の車両貸し切りについても受け付けを再開する。市が所有する施設も順次通常対応に戻す。

路面電車は20日から通常運行に戻る(札幌市)

路面電車は20日から通常運行に戻る(札幌市)

函館市電も「節電ダイヤ」を20日から通常に戻す。節電ダイヤは10日から導入しており、午前9時ごろから午後4時ごろまで運行間隔を通常より1分多い7分にしていた。

新千歳空港では18日に国内線ターミナルビルの1階と2階に入居している飲食店や物販店12店が新たに営業再開。テナント全100店が営業にこぎ着けた。国内線ターミナルビルの3階と4階にあるフードコートをはじめとした商業スペースは9月末をめどに再開する。温浴施設や空港に併設しているホテルの復旧は年内いっぱいかかる。

札幌市内の観光施設ではこれまで節電要請に応えて消灯を実施してきたが、19日午後6時以降から順次点灯。ススキノ地区のシンボルであるニッカウヰスキーのネオン看板などで平常通りのライトアップが再開した。

道内の大手製造業では反応が分かれた。新日鉄住金室蘭製鉄所(室蘭市)は全道停電を受け、自家発電の電力を北電に売電してきた。苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)1号機が再稼働したことを受け、今後は売電量を少しずつ減らしていく。ただ、再び北電の要請があればすぐに一定規模の電力を送る方針だ。

トヨタ自動車北海道(苫小牧市)は当面、節電を継続する。これまで電力を多く消費する鍛造部品などの生産を夜間や早朝に回したり、社員の休憩時間をずらしたりしてきた。「いまだ本州から電力を融通してもらっている状態で、電力供給は万全ではない」との考えだ。

百貨店は徐々に通常営業に戻っている。東急百貨店札幌店は19日から、午後8時までとしていたレストラン街の営業時間を通常の午後10時半に戻した。6台のうち1台停止していたエレベーターも、20日から全6台を稼働する。

セコマが運営するセイコーマートでは駐車灯を消したり、店内エアコンを抑えめにしたりと節電対策を実施しており、当面は続ける。アークスも節電要請解除に伴う対応変更はしない考えだ。

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