2019年7月21日(日)

造船工業会会長「安値受注を懸念」 米中貿易戦争で

2018/9/19 17:24
保存
共有
印刷
その他

日本造船工業会の加藤泰彦会長は19日に開いた記者会見で「米中貿易摩擦がさらにエスカレートすれば、中国の安値受注が加速する心配がある」と述べた。世界の造船市場は建造量ベースで日中韓の3カ国で世界シェア9割を占め、苛烈な価格競争が続く。環境規制の強化で需要は上向きつつあるが、貿易戦争が業績の回復傾向に水を差す可能性も出てきた。

記者会見する日本造船工業会の加藤泰彦会長(右)(19日、東京都内)

加藤会長は米国が中国に第3弾の制裁関税の発動を決めたことについて「いま造船業が影響を受けている実感はないが、米中間の紛争が日米の貿易に影響する可能性がある」と指摘した。「日本からの自動車の輸出が減って海運会社にダウンサイドの影響が出ると、造船業が影響を受けることは十分にあり得る」とみている。

トランプ米大統領が中国からの輸入品すべてを対象とする第4弾の制裁に言及していることを受けて「造船市場は単一市場であり、中国の造船業の受注が減ると安値攻勢が加速し、プライスが影響を受ける」とも述べた。世界の造船シェアの4割近くを占める中国メーカーを追い込めば、低迷している船価の下押し圧力がさらに強まるとの見方を示した格好だ。

造船工業会によれば18年1~6月の世界の造船会社の受注量は2682万総トンと、前年同期比82%増加した。加藤会長は今後の国内市場の見通しについて「海運会社から環境対応船への興味が強まっており、回復基調が続けば18年の受注量は1500万総トン程度まで増えると期待したい」と語った。

(朝田賢治)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。