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FIFAコンサルタント、データを武器に利害調整

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2018/9/20 6:30
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2020年東京五輪を2年後に控え、日本社会の中でスポーツの存在感は急速に増しているように思う。これから先、スポーツは予想もしないものと結びつき、まったく新しい価値を創り出す気がしている。その手掛かりとなるようなもの、地図代わりになるものを示せれば……。そんな願いをタイトルに込めて、この連載を始めようと思っている。

20世紀の終わりごろから急速に進んだスポーツのビジネス化は多種多様な職業を生み出した。国際サッカー連盟(FIFA)と契約を交わした私がいま、就いている「FIFAコンサルタント」という仕事もそんな一つかもしれない。これまでのキャリアの中で自分が見聞きし、感じたことを紹介しながら、おいおいスポーツの豊かな可能性について語っていきたい。

FIFA本部があるチューリヒでミーティングに参加することもある=ロイター

FIFA本部があるチューリヒでミーティングに参加することもある=ロイター

日本での在宅勤務という形をとりながら、FIFAの仕事に携わって5年目になる。スイス・チューリヒのFIFA事務局とのやり取りは、メールや電話、メッセージアプリケーションなどを使ってすますことがほとんど。国際的なテレワークという感じだ。

それでも1年の3分の1は海外に出かける。チューリヒの事務局でミーティングに参加したり、現地の協会とミーティングするために中米に出かけたり。今年も南アフリカで、アフリカ各国のサッカー関係者と選手の給与未払いなどの問題を解決するための仲裁機関について協議を重ねたところだ。

国際的な施策をより広く、深く

FIFAで私がいま、籍を置くのは16年1月にできた「プロフェッショナル・フットボール・デパートメント」(PFD)という部門だ。

FIFAには主催する大会の組織運営、財務、医事、審判などを専門に扱う9つの常設委員会があるが、そのうちの1つに「フットボール・ステークホルダーズ委員会」がある。この委員会の目的はクラブ、選手、リーグ、協会、大陸連盟それぞれの利害関係を調整し、サッカー界全体の発展につなげること。メンバーにはJリーグの村井満チェアマンや元ブラジル代表主将のカフー氏もいる。

PFDはこの委員会の仕事を補完する役割を担うため事務局内に設置された。サッカーに関わる利害関係者のコミュニケーションを円滑にし、また、最新のデータや知見に基づいてクラブライセンス制度などのクラブサッカーに関する国際的な施策をより広く、深く、根づかせることを主眼にしている。

こういうチームで私が働けるようになったのは、FIFAという組織の構造改革と関係があると思っている。

ご存じのとおり、FIFAは各国・地域に1つずつある211のサッカー協会の集合体である。この組織が激震に見舞われたのが3年前の大スキャンダルだった。ワールドカップ(W杯)開催の招致活動に絡んだ汚職が発覚、幹部は摘発され、組織統治の在り方が徹底的に指弾された。

その反省から理事会に権限が集中する運営方法は見直され、総会と評議会と事務局がバランスよく組織運営にあたることになった。

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