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若手育ててこそのJリーグ 外国人枠拡大案に反論
サッカージャーナリスト 大住良之

(2/2ページ)
2018/9/21 6:30
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「外国籍選手枠の拡大で、プレーできる日本人選手の数は減るかもしれない。しかしリーグの質が上がり、競争が激しくなることによって、欧州のリーグに挑戦する選手が増え、日本代表は強くなるはず」

9月18日、外国籍選手枠を拡大しようという検討案を説明する記者との「意見交換会」で、Jリーグ側はこう説明する。

外国籍選手の枠を拡大する一方で、日本選手にチャンスが与えられない状態をなくすため、「(地元選手の登録を義務づける)ホームグロウン選手の保持の義務化」という、現在欧州で行われている制度の導入も検討されている。日本育ちの選手、あるいは12~18歳のうちの少なくとも3年間を自身のクラブでトレーニングを受けた選手など、「ホームグロウン」をどう規定するのか検討中だという。

「日本代表の強化」を強調するJリーグ。しかし「外国籍選手枠拡大」にはビジネスの拡大という「本音」が見え隠れする。

今夏、MFイニエスタ(左)とFWトーレスが神戸と鳥栖にそれぞれ加入した=共同

今夏、MFイニエスタ(左)とFWトーレスが神戸と鳥栖にそれぞれ加入した=共同

今夏、スペイン代表だったMFイニエスタとFWトーレスが相次いで神戸と鳥栖にそれぞれ加入した。彼らの加入で両クラブはホームだけでなくアウェーでも飛躍的に観客数を伸ばした。その動きをさらに進めようという考えだ。

売上高にあたる営業収益52億円余りの神戸で年俸32億円と伝えられるイニエスタがなぜプレーできるのか、私にはまったく理解できない。こんなことを許していてフェアな競争になるのか、Jリーグはまずそれを調査し、明らかにすべきだと思うのだが、逆に「イニエスタ・ブーム」に浮かれてしまっている。そして外国籍選手枠を拡大し、全クラブでイニエスタ級の選手がプレーするようになれば、ビジネスが大きく広がると考えている。

Jリーグのスタジアムがいつも満員になり、Jリーグの話題がもっともっと広がるのは喜ぶべきことだ。しかしそのJリーグで外国籍選手ばかりがプレーしているような状態になったら、私は興ざめするだろう。

まだ何も決まったわけではない。すべてが「検討段階」と、Jリーグは説明する。しかし今回の「外国籍選手枠拡大案」は、「Jリーグの発展と日本代表の強化」の両輪に責任をもつのではなく、Jリーグは外国籍選手主体、エンターテインメントを主眼としたものにして収益を増やし、日本代表の強化はそのJリーグの狭き門から欧州のリーグに出ていった選手を中心に行ったらどうかという、責任を半ば放棄したものにみえてならない。

湘南で6人も7人もの外国籍選手がプレーしていたら、金子が飛躍する機会はこんなに早く訪れなかっただろう。

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