苫東厚真1号機が再稼働 地震による節電要請は解除
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北海道電力は苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)の1号機を19日午前9時に再稼働させた。苫東厚真が商業運転を再開するのは地震後初めてで、1号機の再稼働により地震前の電力需要ピークを上回る供給力を確保した。全道で地震による節電要請は解除された。
同発電所は6日に道内で震度7を観測した地震で全3機が停止し、全道停電の引き金となったとされる。1号機の出力は35万キロワット。同機の稼働で電力の平均供給力は391万キロワットとなり、地震前のピーク需要383万キロワットを上回る水準となった。
北海道電は当初、9月末の再稼働を見込んでいた。しかし損傷が想定より軽かったうえ、同社も配管の交換など復旧作業を急ぎ、運転再開を大幅に前倒しした。
苫東厚真1号機の稼働で電力供給に余裕ができるため、地震に伴う全道への「需要減1割に向けたできる限りの節電要請」は解除された。