2018年12月14日(金)

北海道地震、夫介護で避難所ためらい車中泊

北海道地震
2018/9/19 9:23
保存
共有
印刷
その他

北海道で最大震度7を観測した厚真町に、体が不自由な夫(65)を介護しながら避難生活を送る女性(61)がいる。「おむつ交換の臭いで周囲に気を使う」と車中泊を重ね、周囲に説得されて避難所へ入ったが、損壊した自宅の整理には、目を離せない夫を連れ出さざるを得ない。厳しい冬の訪れを前に、仮設住宅への入居を待ちわびる。

自宅を片付ける間、体が不自由な夫(左)を車の中で待たせる女性(16日、北海道厚真町)=共同

女性と夫は6日未明、町中心部から約12キロ離れた農村地帯の自宅で被災。認知症の上、脳梗塞の後遺症で下半身にまひがある夫は、車いすがないと四つんばいでしか移動できない。激しい揺れと停電で身動きが取れず、夜が明けてから夫を抱きかかえて屋外に出た。

「夫からは片時も目が離せず、避難所で介護できるとは考えなかった」。3日連続で車中泊をしていると、周囲から「エコノミークラス症候群になる」と言われ、自宅近くの公民館に置かれた自主避難所へ移った。

個室が用意されたが、介護を任せられる人はおらず、自宅を片付ける際には夫も連れて行く。日中、自宅前に止めた軽トラックの荷台に夫を寝かせておくこともあった。

町は指定避難所6カ所に職員や福祉スタッフを配置。ただ自治会が運営するこの自主避難所には、物資供給や医療スタッフらの見回りといった支援にとどまる。

女性は「自主避難所の方が個室があっていい。私が夫をケアできるから大丈夫」と前向きに振る舞う一方「どんどん寒くなる。できれば仮設住宅に入りたい」とこぼした。

日本身体障害者団体連合会の阿部一彦会長は「避難生活が予想外に長引き、急激に体調が悪くなるケースもある。自主避難や在宅避難の際は特に、行政と家族がこまめに連絡を取り合い、適切なケアを模索し続けることが大切だ」としている。

〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報