コンタクト購入、眼科受診は4割 協会調査
コンタクトレンズを購入するたびに眼科を受診している人は4割強にとどまることが、日本コンタクトレンズ協会(東京・文京)の調査で分かった。若者に人気のカラーコンタクトでは2割にも満たなかった。受診をしないと目の健康を損ねるリスクがあるが、徹底されていない。厚生労働省も販売業者に受診の徹底を指導している。
調査は今年1月に実施。比較的コンタクトレンズ利用者が多い女性に聞き、15~59歳の1200人から回答を得た。

「購入の都度眼科を受診する」割合は44%。受診しない人にその理由を聞いた(複数回答)ところ、「目に不具合を感じていない」が75%で最も多く、「お金がかかる」(38%)「近くに眼科がない」(10%)と続いた。
一般的なクリアレンズ以外に、カラーコンタクト使用者1200人にも聞いた。購入ごとに受診していたのは16%にとどまった。
コンタクトレンズを購入する際、処方箋は必要ない。最近はインターネットなどで購入する人が増えている。ただ同協会によると、決められた使用時間を守らなかったり、正しく洗浄しなかったりすると感染症の恐れがある。重症化すれば失明することもあるという。
副作用による健康リスクが高いとして、厚生労働省は「高度管理医療機器」に指定している。2017年9月には、購入者に医療機関の受診を勧めるよう、販売業者に通知した。病気のリスクを説明するとともに、「検査の必要なし」といった宣伝をしないよう求めている。
日本コンタクトレンズ協会の浦壁昌広会長は「使用者に正しいケアをしてもらうため、販売業者に厚労省の通知を周知する活動に力を入れたい」と話している。