2019年2月16日(土)

道内基準地価、下落率8年連続縮小 観光需要けん引

2018/9/18 21:40
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北海道が18日発表した2018年の基準地価(7月1日時点)は、林地を除く全用途平均で前年比0.7%下落した。下落は27年連続だが、リゾート・観光需要でにぎわう地域が上昇し、下落率は8年連続で縮小。上昇は190地点と17年より38地点(25%)増えた。商業地は27年ぶりのプラスに転じた。

住宅地の下落率はマイナス1%と前年より0.4ポイント縮小した。前年と比較可能な757地点中、上昇は128地点と28地点(28%)増えた。マイナス金利を受けた旺盛な住宅需要が都市部の地価を押し上げた。17年の道内新設住宅着工は3万7441戸で、16年比1.3%増えた。

札幌市の住宅地は3.9%上昇した。白石区(5.3%)や厚別区(5.1%)の上昇率が大きい。北海道不動産鑑定士協会は「中央区や北区、西区で地価が高止まりし、隣接区の地下鉄駅やJR駅付近といった利便性の高い場所が買われている」と分析する。

清田区(4%上昇)の里塚地区は北海道地震で液状化被害が起きたが、地価に与える影響については「今後値下がりするかもしれないが、隣接エリアと比べて割安感が大きく、あくまで一時的なもの」とみる。

商業地は前年比0.1%上昇し、27年ぶりのプラスに転じた。調査対象の259地点中、上昇は59と9地点(18%)増えた。商業地の上昇をけん引した札幌市の上昇率は10%と、17年を1.3ポイント上回った。都心部は観光客の増加を見込んで大通公園や中島公園周辺で本州資本のリートやファンドによるホテル用地や物件取得が活発だ。

インバウンド(訪日外国人)の増加による地価底上げ効果は各地に及んでいる。スキーリゾートが外国人に人気の倶知安町の住宅地は29.3%上がった。同町樺山65の132外の住宅地は上昇率が3年連続全国1位で、全国3位まで同町内の住宅地が占めた。外資のリゾート開発とリゾートで働く従業員向けの宿舎建設の動きが影響した。

富良野市の住宅地は2.5%上昇した。香港、中国本土など外資のコンドミニアム建設が盛んになっている。千歳市の住宅地は3.2%上昇。千歳基地で働く自衛隊関係者の安定した戸建て需要に加え、新千歳空港の雇用増に伴う共同住宅用地の需要が高まっている。

一方、人口減少で経済が停滞する地方は地価下落幅も大きく、地域格差は広がっている。美唄市東明2条2の1746の213の地点は10.3%下落と全国で最も下落率が大きかった。同地点を含め住宅地下落率全国ワースト10のうち、4地点が道内だった。全国の商業地ワースト10でも道内が6地点を占めた。

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