2019年7月24日(水)

基準地価 被災移転需要は落ち着き

2018/9/18 21:00
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東日本大震災の被災地では、移転需要が落ち着き、住宅地を中心に地価の下落が目立つようになっている。

福島県は住宅地の上昇率が0.5%で全国6位。5年連続の上昇となったが、首位だった2015年度(2.0%)以降、16年度は2位(1.5%)、17年度は3位(1.0%)と、上昇率は年々縮小している。

県内では東日本大震災や東京電力福島第1原子力発電所による避難者の移転需要が地価を押し上げてきたが、移転需要は落ち着く傾向にある。

県内でも避難者が多く移転したいわき市の上昇率は1.7%と前年(3.4%)の半分になったほか、福島市も2.4%と、前年比0.6ポイント縮小した。郡山市は2.2%と同0.1ポイント拡大した。

一方、商業地では福島市で上昇率が1.9%と、前年の1.5%から拡大した。不動産鑑定士の佐藤栄一氏は「JR福島駅前の再開発や主要病院の移転などにより、市内の商業地の広い範囲で地価が上昇する傾向にある」と話している。

岩手県は被災地の移転需要が沈静化しており、沿岸12市町村の住宅地は1.8%の下落だった。3年連続の下落で、前年比0.1ポイント下落幅が拡大した。災害公営住宅の整備や防災集団移転事業が進んでいることが背景にあり、土地需要は低迷している。沿岸市町村で価格が上昇した地点は2年連続でなかった。

商業地も1.6%の下落で、下落は5年連続。前年、1.0%上昇していた大船渡市が0.2%の下落に転じ、6年ぶりに上昇した市町村がなくなった。

不動産鑑定士の城石雅彦氏は「復興に伴う取引はほとんどなくなり、震災前の状況に戻っている。少子高齢化や人口減少の影響が大きい」と分析している。

宮城県の被災沿岸部では、気仙沼市の住宅地が1.5%下落した。石巻市は0.8%、南三陸町も1.0%下落し、被災者らの移転需要が落ち着いている。

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