2019年5月27日(月)

鴻海、傘下企業を中国上場 貿易摩擦、米中両にらみ
プリント基板、600億円調達

2018/9/18 17:30
保存
共有
印刷
その他

【台北=伊原健作】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の事実上傘下にあるプリント基板を手掛ける鵬鼎控股(アバリー・ホールディングス)が18日、中国・深圳市場に新規上場した。上場に伴う公募増資で約37億元(約600億円)を調達した。米中の貿易戦争が過熱する中、鴻海は米国で1兆円規模の投資を推進する一方、中国では関連会社を相次ぎ上場させている。米中同時接近で活路を探る。

鴻海精密工業(台湾)=ロイター

鴻海精密工業(台湾)=ロイター

アバリーの株価は18日、一時公募価格比44%高の制限値幅いっぱいまで買われた。トランプ米政権が対中制裁関税の第3弾を発表した直後という厳しいタイミングで、健闘ぶりが際立った。「国家隊」と呼ばれる中国政府系資金の買い支えがあったとの見方もある。

深圳が拠点のアバリーはスマートフォン(スマホ)やサーバーなどのプリント基板を手掛け、米アップルも顧客だ。調達資金は江蘇省などでの増産にあてる。鴻海は台湾の関連会社を通じアバリーに80.91%出資する。

鴻海は6月にiPhoneの組み立てを担う中核子会社、フォックスコン・インダストリアル・インターネット(FII)を上海市場に新規上場させ、約4600億円を調達した。グループの資金調達力を高め、米中西部ウィスコンシン州ではパネル工場建設などに100億ドル(約1兆1千億円)規模の投資を進める。

鴻海は中国生産した製品を米などに送り出すモデルで成長。米の対中関税にはまだスマホなど主力品は含まれず、足元の影響は限定的だ。ただ米中の応酬の行方次第では拡大する恐れがある。

トランプ米大統領はアップルに対し今月「いますぐ新工場の建設に着手せよ」と迫った。同社がiPhoneの米生産に乗り出せば、コスト増加分を鴻海などが負担させられるとの見方が強い。FIIの株価は先行き懸念で上場直後の高値から5割近く下落している。

訂正> 18日17時30分に公開した「鴻海、傘下企業を中国上場」の記事中、記事と関係のない写真を一時掲載しました。(2018/9/18 23:09)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報