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フィリピン、台風の経済的被害拡大 鉱山に閉鎖命令

【マニラ=遠藤淳】台風22号が横断したフィリピンで経済的被害が拡大している。鉱山で土砂崩れが起きたことを受け、政府は一帯の小規模鉱山の閉鎖を命令。18日までに判明した農作物への被害額も約94億ペソ(約190億円)に上る。被害額は今後さらに増える可能性があり、好調な経済を下押しする懸念がある。

台風が直撃したルソン島北部の山間部では土砂崩れが発生、金鉱山の作業員の宿舎が土砂に埋まるなどした。フィリピン警察によると17日までに66人の死亡が判明し、数十人が行方不明になっている。シマトゥ環境資源相は一帯の小規模鉱山での採掘作業を中止するよう命令を出した。

被災地を訪れたドゥテルテ大統領は「我が国の鉱山は環境破壊や健康被害といった問題を抱えている。鉱業の危険性に目を向けるべき時だ」と発言。閉鎖が一時的な措置ではなく、鉱業政策を見直す意向を示した。同氏はかねて鉱山開発に厳しい姿勢を見せていた。

台風は農作物にも大きな被害を与えた。地元メディアによると、収穫期が近づいていた稲がなぎ倒され、43万トンのコメが収穫できなくなった。フィリピンの8.6日分の消費量に相当する。政府は農作物の被害額が最終的に110億~120億ペソに達する可能性があるとしている。

フィリピンでは政府の輸入管理の不備などからコメ不足に陥っており、小売価格が上昇している。台風によるコメへの被害で、足元で加速しているインフレが押し上げられる可能性がある。

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