巨大加速器誘致、課題山積 学術会議検討委が指摘

2018/9/18 14:27
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巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の国内誘致の妥当性を話し合う日本学術会議の検討委員会(委員長・家泰弘日本学術振興会理事)は18日、計画の実現に向けて詰めるべき論点を示した。科学的成果や費用の確保、国民への説明など様々な面で課題が山積することがあらためて浮き彫りになった。

ILCは地下の巨大なトンネル内で電子と陽電子を光に近い速度でぶつけ、138億年前のビッグバンに近い状態を再現する施設。万物に質量を与えるヒッグス粒子の観測などを通じ、物質や宇宙の起源を探れるとの期待がある一方、どんな科学的成果が見込めるのか不確実な要素も多い。

検討委はこの点について「考えうる限りのシナリオを周到に描き、それぞれの場合の行動計画を立てることが求められる」と指摘。より具体的な成果の見通しが必要だとの認識を示した。

ILCは約5000億円とされる建設費をどうまかなうかも課題。国の科学技術予算全体に影響が与ぶ可能性があり、検討委は「他の学術分野コミュニティーからも支持される計画でなければならない」と言及した。建設地などにもたらされる経済効果については「根拠に乏しい経済波及効果の数字が流布」していると懸念を示した。

検討委は技術的課題などを検証する分科会と共に関係者からの意見聴取などを進め、今秋中にも結論をまとめる見通し。

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