2019年1月23日(水)

米最高裁判事候補、性的嫌がらせ疑惑が浮上
トランプ政権、中間選に影響も

2018/9/17 13:51
保存
共有
印刷
その他

【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領が米連邦最高裁判所の判事に指名したブレット・カバノー氏が女性に性的な嫌がらせをしていた疑いが浮上している。共和党指導部は月内にもカバノー氏の人事承認を終えたい考えだが、疑惑には共和党内部からも不快感を示す声があがる。承認手続きが滞れば11月の米議会中間選挙の成果としてアピールしたいトランプ氏の戦略にも影響しかねない。

トランプ氏はカバノー氏の最高裁判事承認を中間選挙に向けた成果としてアピールする戦略をとる(6日、ワシントン)=ロイター

トランプ氏はカバノー氏の最高裁判事承認を中間選挙に向けた成果としてアピールする戦略をとる(6日、ワシントン)=ロイター

米紙ワシントン・ポスト(電子版)は16日、1980年代初めに当時は高校生だったカバノー氏から性的な嫌がらせを受けたとするカリフォルニア州の大学教授の話を実名で掲載した。ワシントン近郊のパーティーに参加した際にカバノー氏に体を押さえつけられて衣服を脱がされそうになったと主張。叫ぼうとすると口をふさがれ「殺されるかもしれない」と思ったという。

米ホワイトハウスは16日、カバノー氏の声明として「断固として明確に疑惑を否定する。高校生時代を含めていかなる時もこうしたことはしていない」と説明した。カバノー氏のレイプ疑惑は米メディアが先週から報じており、カバノー氏はかねて否定していた。

米議会上院の司法委員会は20日にカバノー氏の人事承認をめぐって採決する予定だが、野党・民主党は採決の延期を求めている。米メディアによると、民主党のファインスタイン上院議員は16日、「カバノー氏の気質を如実に表すものだ」と批判した。米連邦捜査局(FBI)が人事承認の前に疑惑の捜査に着手すべきだと訴えた。

カバノー氏は保守派の判事として知られ、トランプ氏が7月に退任した中道派のケネディ判事の後任に指名した。米最高裁は保守派とリベラル派がそれぞれ4人ずつおり、カバノー氏が承認されれば保守派が過半数を占めることになる。最高裁は米社会を二分する人工妊娠中絶の是非などを判断する役割があり、過半数を保守派が占めれば中間選挙でトランプ氏が率いる共和党に追い風とみられている。

だが今回の疑惑をめぐっては共和党内からも反発の声があがった。司法委員会の委員を務めるフレーク共和党・上院議員は女性側の議会証言を求めるべきだと主張し「実現しなければ20日に人事承認を進めるのは不快だ」と表明した。フレーク氏はトランプ氏を批判する急先鋒(せんぽう)として知られる。

司法委員会は共和党が11人、民主党が10人で構成する。フレーク氏が反対すれば人事案が否決される可能性がある。委員会で否決されても上院本会議で過半数の賛成を得られれば承認されるとみられる。ただ、委員会で否決された判事候補を本会議で承認するのはきわめて異例だ。

11月の中間選挙では民主党から女性が相次いで立候補している。下院では現時点で民主党が優勢との見方が多い。共和党がカバノー氏の疑惑を軽んじて強行採決に乗り出せば、女性の浮動票が民主党に流れるリスクがある。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報