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空手「形」清水、アジア大会連覇 五輪へ慢心なく

2018/9/16 6:30
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9月2日に閉幕したジャカルタ・アジア大会の空手女子、形(かた)で清水希容(ミキハウス)が2連覇を果たした。五輪で初めて空手が採用される2020年東京大会に向け、主要な国際大会で負けない強さが際立つ。

相手と直接戦う組手に対し、形は1人で突き、蹴り、受けを組み合わせた演武を行う。2人一組で披露し合い、技の正確性やスピードを5人の審判が判定して勝敗が決まる。1度使った演武を同じトーナメントでは使えず、勝ち進むにはレパートリーを多く、高いレベルでそろえることが必須となる。

アジア大会の山場は準決勝だった。上下運動や回転動作が多く、自身が親しむ四大流派の一つ、糸東(しとう)流では「最高峰の形」という「チャタンヤラ・クーサンクー」で、昨秋の国際大会で敗れている劉慕裳(香港)を3-2で下した。

アジア大会では気迫あふれる演武で2連覇を果たした=共同

アジア大会では気迫あふれる演武で2連覇を果たした=共同

決勝は低い重心から突きを多く繰り出す「チバナ・クーサンクー」でマカオ選手に5-0と完勝し、14年仁川(韓国)大会に続き金メダルを獲得した。今年から取り組む「チバナ」を決勝で披露したのは初めて。「どの形でも勝てれば」との思いが実を結び、選択の幅が広がったことも収穫だった。

相手と直接対戦する組手の方が一見、華やかだが、基本動作が随所に入った形こそ空手の神髄といえよう。「空想の相手と戦う」(清水)点で、組手と同じく闘争心が求められる。

技の構成や順番が決まっている演武で、再現性を高く保つのは至難だという。「同じ形でも打つたびに違って、本当に納得できたという大会はない」と清水。「突き一つにしても終わりがなく、ずっと求め続けられるもの」。勝敗を超えて空手の奥義をつかもうとする24歳は求道者の雰囲気をまとう。

大阪府出身。9歳で競技を始め、大阪・東大阪大敬愛高で全国高校総体に優勝、関大時代の13年から全日本選手権を5連覇中だ。世界選手権も2連覇中で、アジア大会を含め主要な国際大会で無類の強さを誇る。

東京五輪の金メダル最有力候補と目される中、当然ながら本人に慢心はない。今年、国際大会で2度敗戦を喫したのは「コンディションを整えられなかったのと、メンタル面の弱さが出たのが原因」。五輪への採用で世界的に競技レベルが上がっているが、敵は他者ではなく、「自分自身を超えないといけない」と肝に銘じる。

11月の世界選手権(スペイン)で大会3連覇を目指す清水。空想の相手の先に初代五輪女王の栄光を見据えている。

(合六謙二)

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