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アルゼンチンとブラジル、通貨が最安値更新

【ブエノスアイレス=外山尚之】南米アルゼンチンとブラジルで13日、為替市場の終値で通貨が対ドルで過去最安値を更新した。新興国通貨安の震源地であるトルコの通貨リラは大幅な利上げで値を戻したが、経済や政治に不透明感がある国の通貨が売られる状況は続く。特にアルゼンチンは通貨安により8月のインフレ率が年率34.4%と物価高が加速しており、経済に深刻な影響を与えつつある。

アルゼンチンの通貨ペソは13日、対ドルで前日比2.4%安の1ドル=39.1ペソで取引を終えた。ブラジルレアルは同1.2%安の1ドル=4.2レアルと、2016年1月以来の最安値を更新した。年初来からの下落率はアルゼンチンが52%、ブラジルが21%に達する。

今回の新興国の通貨安の発端となったトルコでは13日、中央銀行が主要な政策金利である1週間物レポ金利を6.25%引き上げ年24%とした。市場予想を上回る利上げ幅により、通貨リラは対ドルで4%以上値を戻した。市場では新興国経済を巡る懸念が後退したとの見方もあったが、アルゼンチンやブラジルでは依然として通貨安圧力が強い。

アルゼンチン政府は現在、国際通貨基金(IMF)と追加融資に向けた協議を進めているが、国民がペソを売ってドルに変える動きが止まらず、通貨安に歯止めがかからない状況だ。

通貨安はアルゼンチン経済に打撃を与えている。アルゼンチン政府は13日、8月のインフレ率が前年同月比34.4%と、7月から3.2ポイント上昇したと発表した。トルコショックを受け通貨安が加速したことで、物価の上昇が止まらない。ペソ安が続く中、年内にもインフレ率が40%に達するとみられている。

ブラジルでは10月の大統領選に向けた世論調査でばらまき色の強い政策を掲げるシロ・ゴメス元財務相(60)の人気が上昇し、2位につけていることが嫌気されている。

現在、首位を走る「ブラジルのトランプ」ことボルソナロ下院議員(63)は過激な発言で批判も強く、第一回投票で過半数を取れずに10月28日に予定される決選投票で敗れるとの見方が強い。2位争いに焦点が移る中、財政規律を重視するアルキミン前サンパウロ州知事(65)が伸びず、ゴメス氏が着実に支持を集めている。市場では財政の持続可能性についての懸念が強まっており、レアル売りにつながっている。

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