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米中、貿易協議再開を模索 トランプ氏、なお強硬姿勢

(更新)

【北京=高橋哲史、ワシントン=鳳山太成】中国商務省の高峰報道官は13日の記者会見で、米国から貿易問題をめぐる閣僚級協議を再開する提案があったことを明らかにし「中国はこれを歓迎する」と表明した。6月を最後に中断している閣僚級の協議が再開される可能性が出てきた。ただ、トランプ米大統領は13日に対中強硬姿勢を改めて強調しており、協議の開催や関税の報復合戦の行方はなお不透明だ。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)などは12日、ムニューシン米財務長官が中国に貿易問題をめぐる閣僚級協議の再開を打診したと報じていた。

高報道官はこうした報道を認めたうえで「貿易摩擦がさらに激しくなることはどちらの利益にもならない」と訴えた。中国として米側の提案をすぐに受け入れることで、トランプ米政権に話し合いによる事態打開への意欲を伝えるねらいがあるとみられる。

具体的な日程などに関しては「双方で話し合いを進めているところだ」と述べるにとどめた。米メディアは、ムニューシン氏と中国の劉鶴副首相がワシントンか北京で数週間のうちに会談する可能性があるとの見通しを伝えている。

米中両国の閣僚級の貿易協議は6月を最後に途絶えていた。その後、トランプ政権は7月に340億ドル分の中国製品に25%の追加関税をかける第1弾の制裁措置を発動。8月には160億ドル分を対象とする第2弾にも踏み込んだ。中国もただちに対抗措置を打ち出し、双方は報復の応酬から抜け出せなくなっている。

米中間選挙を11月に控えるトランプ氏は、2千億ドル分を対象にした第3弾の実施に意欲を示してきた。13日もツイッターで、ウォール・ストリート・ジャーナルの報道は間違いと指摘した上で「取引したがっているのは米国ではなく中国だ。米国市場は上昇しているが、中国市場は暴落している」と強調。関税を「まもなく」発動すると改めて表明した。

ムニューシン氏は5月半ばの閣僚級協議のあと制裁関税を棚上げすると宣言したが、その後、トランプ氏は発動に突き進んだ経緯がある。穏健派のムニューシン氏は対話に前向きだが、制裁関税は強硬派の米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が担当する。

中国側には、ムニューシン氏が貿易問題でどこまで主導権を握っているのかという不信感が根強い。閣僚級協議が再開しても、事態の打開につながるかはなお見通せない。ポンペオ国務長官が北朝鮮訪問の発表後にトランプ氏から撤回を命じられたように、協議再開自体が立ち消えになる可能性もある。

米国が第3弾の制裁を発動すれば、第1弾からの合計で対象は2500億ドルに達し、中国からの年間輸入総額(約5千億ドル)の半分に及ぶ。中国を頂点とするサプライチェーン(供給網)に深刻な影響を与えるのは避けられない。

一方、中国は米国が第3弾の追加関税に踏み込んだ場合、600億ドル分の米国製品を対象に報復関税を発動すると表明している。これまでの制裁対象は合計で1100億ドルと米国からの輸入総額(約1300億ドル)の8割を超え、新たな対抗策を打ち出す余力は乏しくなっている。国内景気が減速傾向を強めていることもあり、中国が貿易戦争で防戦に回っているとの見方は強い。

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