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大谷の二刀流、「勝利への貢献」で価値を測ると…
野球データアナリスト 岡田友輔

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2018/9/16 6:30
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投手のトップは菅野智之(巨人)。ただ、数値は6.1と野手より少ない。菅野に続く則本、東克樹(DeNA)、菊池雄星(西武)らは5にも満たない。投手のWARが野手に見劣りするのは中6日での先発が定着した現代野球ではやむを得ない面がある。連日、走攻守で数字を稼ぐ機会がある野手に対し、投手は週に一度、ほぼ投球だけでしか試合に関われない。イニング数の少ない救援であればなおさらだ。

大谷は日本ハム時代の16年、投打にわたる活躍でチームの日本一に貢献した=共同

大谷は日本ハム時代の16年、投打にわたる活躍でチームの日本一に貢献した=共同

それでは最後に、野手と投手で活躍する大谷翔平(エンゼルス)の貢献度をみてみよう。日本ハム時代の16年シーズンを取り上げたい。この年の大谷は投手として140回を投げて10勝4敗、防御率1.86、打者として382打席で3割2分2厘、22本塁打、67打点の好成績を残した。クライマックスシリーズでは165キロをマークするなど記憶にも残るプレーで日本一の原動力となった。

固定概念とらわれぬ起用法奏功

この年の大谷は野手として4.6、投手として5.8、計10.4のWARを記録した。同じ年、最高のWARを残した野手は坂本勇人(巨人)で9.6、投手では菅野の6.9だった。当初は賛否両論あった二刀流だが、固定概念にとらわれない起用法が大谷の価値を最大限に引き出したことがわかるだろう。規定打席にも規定投球回にも届かず、タイトルは取れなかったが、二刀流の価値はその物差しでは測りきれない。球界最高の貢献をした大谷は堂々のMVPに選ばれた。

日本ハムは入団直後、大谷に遊撃をやらせようとしたことがある。結局、野手としては指名打者で起用されるようになったが、遊撃ができていれば守備での貢献も加わり、WARはさらに上がっただろう。常識を打破した日本ハムの柔軟で合理的な発想は、他球団の参考にもなるはずだ。

 岡田友輔(おかだ・ゆうすけ) 千葉県出身。大学卒業後、民放野球中継のデータスタッフやスポーツデータ配信会社勤務を経て2011年に独立。株式会社DELTAを立ち上げ、野球のデータ分析やプロ球団へのコンサルティングなどを手がける。著作に「デルタ・ベースボール・リポート1」など。野球界での仕事に興味がある人向けのセミナーも主催する。

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