駐車場シェア最大手アキッパ、東海の同業と提携
駐車場シェアリングサービス国内最大手のアキッパ(大阪市)は13日、同業で東海地区を地盤とするシード(名古屋市)と提携すると発表した。提携によりアキッパが手薄な東海地区への進出の足がかりをつかむ。大手企業による駐車場シェアへの参入が相次ぐ中、主要都市でのサービス展開を急ぐことで先行優位を保つ。
駐車場シェアはマンションやコインパーキングのオーナーなどが、空いている駐車場を時間単位で貸し出せる仕組み。アキッパは15分から借りられ、首都圏や関西を中心に2万以上の駐車場を掲載する。シードは愛知県を中心に約1800の駐車場を扱う。
アキッパの予約サイト「アキッパ」上にシードの「スマートパーキング」の空き情報を掲載する。年内に数百の拠点を載せる。アキッパは事前に予約して駐車場を借りる仕組みだが、シードのスマートパーキングは空きがあれば、予約なしで利用できる。今後はアキッパの駐車場にも予約不要で駐車場を使える仕組みを取り入れていく。
駐車場シェア専業の2社が組む背景には、大手の参入が相次いでいることがある。10月にソフトバンクグループが駐車場シェアを本格展開すると発表。パーク24や三井不動産リアルティなども駐車場シェアの拠点数を増やしている。
国内の駐車場の市場規模は3兆~5兆円と推計される。一方、野村総合研究所によると駐車場シェアを含むスペースシェアの国内市場規模(オーナー・ユーザー間の取引総額)は18年に953億円とまだわずか。今後、23年には2575億円と2倍以上に成長するとみられる。