2019年5月23日(木)

設備投資好調、非製造業に波及 貿易摩擦の影響焦点

2018/9/13 14:30
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日本の設備投資が伸び続けている。内閣府が13日に発表した7月の機械受注統計は、製造業からの受注額が前月比11.8%増と好調を維持した。企業の利益が最高水準に積み上がる中、手持ちの資金を省力化投資などに充てる動きが活発だ。非製造業でも投資が積極的になっている。今後の基調は米国発の貿易摩擦の行方が左右する。

機械の機械、「マザーマシン」の受注は歴史的な高水準が続く

7月の機械受注は設備投資の先行指標となる船舶、電力を除く民需が9186億円。前月比11.0%増となり、投資が好調な状況を反映した。

好調な製造業のうち、設備投資用の機械を作る「はん用・生産用機械」メーカーからの受注額が前月比7.6%増となった。年度初めから7月まで4カ月間の受注額は、比較できる2011年以降で最大だ。

製造業の設備投資はリーマン・ショック後の08年秋から大きく落ち込んだが、足元の月間受注額は当時の2倍程度まで戻した。これまでの世界的な景気回復で、半導体や自動車の生産が活発になり需要を押し上げた。国内では人手不足に伴う省力化投資も活発だ。

外需の後押しを受けた製造業の活況で国内景気も回復が続き、投資の波は非製造業にも及んできた。非製造業(船舶・電力を除く)は7月に前月比で10.9%増。15年9月以来、2年10カ月ぶりに2桁増となった。

景気回復に伴うモノの動きや通販の普及などを背景に、運輸業・郵便業は7月に前月比で23.7%増。卸売業・小売業も28.4%増だ。建設業や通信業も2桁増となった。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「景気回復に低金利など投資環境は良く、企業の資金は設備投資に回っている」と指摘する。

今後は世界的な貿易摩擦の影響が焦点となる。SMBC日興証券の宮前耕也・日本担当シニアエコノミストは「米中貿易戦争への懸念で、製造業は設備投資をなかなか積極化できない」と分析。企業の様子見が強まり、7~9月期の製造業からの受注は6四半期ぶりに減少に転じる可能性があるとみる。

既に影響が出ている可能性もある。米国が3月に追加関税を課した鉄鋼業は7月に10.2%減と6月に続く2桁減。3カ月連続で前月割れとなった。内閣府は追加関税の影響が「あるかもしれない」との見方を示した。

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