2018年11月19日(月)

創薬AI開発の産学連携プロジェクト、20年完成にめど

AI
科学&新技術
BP速報
2018/9/12 20:00
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日経クロステック

LINC代表を務める京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授

LINC代表を務める京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授

約30種類の「創薬AI(人工知能)」の開発を進めている産学連携プロジェクト「ライフインテリジェンスコンソーシアム(LINC)」は2018年9月10日、都内で全体報告会を開いた。代表を務める京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授は「大半のプロジェクトが独自のAI開発のプロトタイプ完成の手前まで来ているので極めて順調だ」と成果を語った。

16年11月に発足したLINCは国内を中心に約100の大手製薬メーカーやヘルスケア、IT関連企業、研究組織が参加している。京都大学や理化学研究所などが事務局を務め、20年9月まで3カ年計画で約30種類のAIの開発プロジェクトを並行して進めている。

LINCが開発しているAIは、病気の発症を予測する段階から治療までの医薬品開発プロセスを網羅する。AIを活用するための基盤整備も手掛ける。医薬品の開発プロセスに沿ってAIを開発し、医療現場や食品開発などライフサイエンス全般に応用する狙いがある。

このうち「有望な研究者や提携先を自動で探索するAI」は既にプロトタイプが完成して事業化の検討に入った。600万件近い医学・生物学系の論文などの著者情報やデータベースを基に、研究者と研究成果の関係性を見つけ出すことができるという。

進捗が遅れているプロジェクトもある。遅れの原因は企業がAI開発のために京都大学医学部附属病院の臨床データを利用することについて、病院側による法的な議論の結果を待っているためという。奥野教授は「京大病院のデータを使わなくても研究開発を進められる対策を練ろうとしている」と述べた。

また、研究成果の事業化に向けた特許や知的財産の取り扱いについては、特許庁や弁護士と協議を始めた。ただ、LINCの開発プロジェクトは文部科学省など様々な研究開発の資金を得ているものの、一部プロジェクトはまだ公的な研究費が未定のものもあるという。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経 xTECH 2018年9月11日掲載]

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