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世界で8.2億人が飢えに苦しむ、気候変動で食料不足 国連報告

【ジュネーブ=細川倫太郎】国連食糧農業機関(FAO)などは11日、2017年に世界で飢餓に苦しむ人は8億2100万人いたとの報告書を発表した。アフリカやカリブ海諸国に特に多く、急激な気候変動による干ばつや洪水などが食料不足や経済悪化の原因になっていると分析している。

報告書は世界で9人に1人が飢えに苦しんでいると指摘。地域別ではアフリカが人口の20%、カリブ海諸国が17%と割合が高く、アジアは11%となっている。

新興国の経済成長による所得水準向上などで栄養失調の人は減り続けていたが、15年から増加に転じ、17年まで3年連続で増えた。地球温暖化などを背景に猛暑や洪水が各地で発生し、トウモロコシや小麦など農作物の生産を脅かしている。

女性や子どもへの影響も深刻で、5歳未満の発育阻害の子どもは1億5000万人以上、出産年齢の女性の3人に1人は貧血状態にある。報告書は「恥ずべき状況」と強調し、母子の成長への影響を懸念する。

国連が貧困の撲滅や男女平等などについて定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」では、30年までに「飢餓の撲滅」を掲げている。FAOなどは「目標の達成には強固な食料供給システムの構築など早急に手を打たなければならない」と各国のリーダーらに行動するよう求めた。

報告書はFAOのほか、世界保健機関(WHO)や国際農業開発基金(IFAD)などが共同で作成した。

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