2019年5月22日(水)

2008年9月19日 米政府、政策総動員 MMFを保護
リーマン・ショックダイアリー(15) This Day In 2008

2018/9/19 6:00
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米政府は2008年9月19日、大規模な総合金融安定化対策をまとめた。公的資金による数千億ドル規模の不良資産買い取り構想に加え、MMF(マネー・マーケット・ファンド)への政府保護、金融機関株の全面的な空売り禁止、米連邦準備理事会(FRB)の金融機関への直接融資拡大策などが盛り込まれた。

2008年9月20日付朝刊

2008年9月20日付朝刊

リーマン・ブラザーズの破綻が引き起こしたのは、マネーの流れが止まって金融システムが窒息する流動性危機だった。その影響は金融機関にとどまらず個人や企業にまで及びつつあった。その焦点がMMFだった。

米国では貯蓄型投資信託のMMFは銀行預金に近い身近で安全な「資金の置き場所」と位置づけられていた。MMFの元本割れは銀行取り付けのようなパニックを引き起こした。解約が殺到しても、MMFの運用会社は流動性が落ちた市場では組み入れ資産の売却すらままならず、FRBから資金供給も受けられない。支えられるのは政府だけだった。

主要中央銀行が決めた協調ドル供給や銀行株空売り禁止の効果で、18、19の両日で米ダウ工業株30種平均は800ドル近く反発した。市場は、対症療法で流動性危機を押さえ込んでいるうちに、不良債権問題の抜本処理に手が打たれるシナリオに希望をつないでいた。そのカギとなる公的資金投入の行方は、法案を審議する米議会が握っていた。

ブッシュ大統領=ロイター

ブッシュ大統領=ロイター

ブッシュ(子)大統領=当時「現在の不安定な状況を考えると政府の介入は必要だ。多額の公的資金を用意している」(2008年9月19日の記者会見)

 シリーズ「リーマン・ショックダイアリー This Day In 2008」では、10年前の出来事と当時の日本経済新聞の報道、要人発言を基に、危機の進行を「リアルタイム」で再現する。

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