2018年11月20日(火)

ふるさと納税見直しへ 高額返礼は優遇除外

経済
地域総合
2018/9/11 10:56
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野田聖子総務相は11日、ふるさと納税制度の抜本的な見直しを検討すると発表した。寄付金に対する自治体の返礼品の額の割合が3割超の場合や、返礼品が地場産品でない自治体への寄付は税優遇の対象からはずす方針だ。開始から10年が経過したふるさと納税は地域活性化に一定の効果が出ている一方、本来の趣旨にそぐわないケースも残っており是正を急ぐ。

ふるさと納税は故郷や応援したい地域の活性化が本来の狙い(総務省のふるさと納税ポータルサイト)

ふるさと納税は故郷や応援したい地域の活性化が本来の狙い(総務省のふるさと納税ポータルサイト)

野田総務相は11日の閣議後の記者会見で、「一部の地方団体による突出した対応が続けば、ふるさと納税に対するイメージが傷つき、制度そのものが否定されることになりかねない」と強調。過度な返礼をしている自治体は「一日も早く必要な見直しをおこなっていただきたい」と述べた。

年末に向けて与党税制調査会で詳細をつめた上で、2019年の通常国会に地方税法改正案を提出。早ければ19年4月からの施行をめざす。

ふるさと納税は自治体に対する寄付金から2千円を引いた額が、所得税や住民税から控除される仕組み。故郷や応援したい地域の活性化に役立てるのが本来の狙いだが、寄付を受けた自治体はお礼の品を送るのが一般的になっている。

より多くの寄付金を集めようと過度に豪華な返礼品を用意する自治体もある。街おこしとは関係の薄い海外のホテル宿泊券や宝飾品、商品券などを送付するケースが問題となっていた。他の自治体が不公平感を訴えたり、税金が流出する側の自治体から批判が出たりしていた。

16年度には全体の65%にあたる1156の自治体で返礼割合が3割を超えていた。総務省は17年春、寄付金に対する返礼の割合を3割以下に抑えて地場産品以外は扱わないよう大臣通知で各自治体に要請。18年春にも同様の通知を出したが、依然として一部の自治体は通知に従っていない。

総務省が11日に公表した9月1日時点の調査によると、依然として246の自治体(全体の14%)で返礼割合が3割を超えていた。10月末までに見直すとの意向を示した自治体を除いても174と全体の10%を占める。

外国産ワインなど地場産品ではない返礼品を送る自治体も9月1日時点で190あった。総務省幹部は「これだけ長い期間、要請しても従ってもらえないのは限界。制度としてあるべき姿に戻す検討をせざるを得ない」と強調。法的には強制力のない通知ではなく、違反した自治体を制度の対象から除外する規制に踏み切る方針だ。

制度の対象外となった自治体への寄付は控除の対象とならず、寄付する人には税優遇のメリットがなくなる。

ふるさと納税は08年度に始まってから10年が経過した。寄付金の受け入れ総額は当初は年100億円に満たなかったが、17年度は3653億円まで拡大している。

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