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パラクライミング小林 世界選手権で3連覇目指す

2018/9/11 11:30
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オーストリアで開催中のスポーツクライミングの世界選手権で3連覇を狙うクライマーが日本にいる。視覚障害のカテゴリーで出場する小林幸一郎(50)だ。クライミングは2020年東京五輪の新種目として注目される一方、障害者アスリートによる「パラクライミング」はパラリンピック未採用。知名度も高いとは言えないだけに「多くの人に裾野の広さを知ってもらう舞台にしたい」と意気込んでいる。

視覚障害のカテゴリーで世界選手権3連覇を目指す小林(右)はパートナーの助言を聞きながら壁を登る

視覚障害のカテゴリーで世界選手権3連覇を目指す小林(右)はパートナーの助言を聞きながら壁を登る

パラクライミングは視覚障害、切断、神経障害のカテゴリーに分かれ、高さ十数メートルの壁を登った高度を競うリード種目で行われる。今大会には男女8人の日本選手が出場。11、12日に予選、13、14日に決勝がある。

16歳でクライミングを始めた小林は28歳で進行性の眼病を発症。今は昼夜が分かる程度で、最も障害が重いB1クラスだ。事前にパートナーとコースの全体像を確認するものの、登り始めれば「そこから(時計の針の)9時(方向)に足をかけて」といった助言を聞きながらゴールを目指す。

157センチという身長は海外勢と比べ、ひときわ小柄。リーチの短さは弱点だが、長時間壁と向き合うリードでは体重の軽さは武器にもなる。今大会に向け、特に上半身の持久力を鍛えてきたといい、「50歳になっても競技力は伸びている」と手応えを口にする。

視力を失う前からクライミングをしていたことも大きいのだろう。長年パートナーを務める鈴木直也は「単純な動きしかできない外国選手もいるが、引き出しが多く、しなやかさがある」と14年と16年大会を連覇してきた強さを語る。

小林には今回、過去大会以上に勝ちにこだわる理由がある。これまでパラの日本選手権を開いてきた日本山岳・スポーツクライミング協会がパラ部門の分離を決定。今年1月に自ら新たな団体を立ち上げたからだ。

「世界選手権で活躍することで国内選手のレベルアップや発掘につなげたい。クライミングが注目される今だからこそ、結果を残したい」。伝道師でもあるトップクライマーは、表彰台の真ん中を譲るつもりはない。(鱸正人)

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