2018年11月15日(木)

北海道厚真町・安平町、道路寸断 続く断水

北海道地震
コラム(地域)
2018/9/10 22:00
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北海道で震度7を観測した地震で、被害の大きかった北海道厚真町や札幌市清田区では土砂の撤去など懸命の復旧作業が続く。震度6強を観測した安平町では2900戸が断水し、町民らは不自由な生活を余儀なくされている。

北海道厚真町で復旧作業にあたる自衛隊員(9日)

道路は2メートル近く陥没した(8日、札幌市清田区里塚地区)

厚真町は北海道中央部で、新千歳空港から車で30分強のところ。程よい酸味が特徴の小さな果実「ハスカップ」の生産地で有名な同町を道内で過去最大規模の地震が襲った。

道路はあちこちでひび割れし、マンホールが地上に飛び出しているところも。特に甚大な被害をもたらしたのは土砂崩れだ。多くの死者が出た同町吉野地区につながる道路には至るところで土砂が流入。土砂は家屋や電柱もなぎ倒した。

自衛隊員らが土砂の撤去作業を続けている。町内に住む70代男性は「静かだった町がこんなになるなんて」とうつむいた。

同町には10日午後5時半時点で避難所6カ所が設置され、900人以上が避難生活を送る。避難者が最も多い総合福祉センターでは炊き出しで1日約4500食の味噌汁などが振る舞われた。

町内のコンビニエンスストアは7日に営業を再開したが、商品入荷のめどは立っていない。店長の男性(36)は「在庫が尽きるまで営業を続けたい」と話す。

安平町も風景が一変した。れんが造りの家屋は壁が崩れ落ち、倒壊寸前のものも少なくない。同町では水道管の破裂により、10日午後3時半時点でほぼ全域の2900戸が断水。避難所など4カ所で給水活動を行った。

自宅の壁がはがれ落ちた男性(39)は「自宅の中はぐちゃぐちゃで、片付けが終わっていない」と嘆く。「水をもらいにいくのが大変。水道が早く復旧してほしい」と訴えた。

札幌市清田区では地下水と泥や砂が混じって地表に噴き出す液状化とみられる被害が深刻だ。旧国道36号南側の里塚地区の約5ヘクタールで地盤沈下や陥没、家屋や道路の損壊が多発した。市の緊急調査によると、同地区内の建物288棟のうち、建物内に入るのが危ない「危険」が62棟、「要注意」が43棟に上った。

安倍晋三首相は9日、高橋はるみ知事らと被災地を視察。避難者らの声に耳を傾けた。高橋知事らがライフラインの早期復旧などに向けた支援を求めたのに対し、安倍首相は「救命救助やライフラインの復旧、被災者の生活支援に全力であたる」と述べた。

札幌市は8日、地震被害対策会議を開催。秋元克広市長は冒頭、避難者の要望を踏まえて「停電解消で市民生活は戻りつつあるが、里塚地区の被害はすさまじい。市全体で再建に取り組む」と話した。

北海道開発局も10日、被害状況を把握するため、土木専門家で構成する調査団を里塚地区に派遣した。(塩崎健太郎、山中博文)

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