2018年9月23日(日)

ホテルはキャンセル続出、観光地は閑散

北海道地震
北海道・東北
2018/9/10 22:00
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 札幌市内のホテルでは胆振東部地震の影響が出始めている。ホテルオークラ札幌では年間を通して9割以上の稼働率を維持してきたが、地震後の9日の稼働率は8年ぶりに50%を切った。

閑散とする旭山動物園(9日)

 新千歳空港が再開して延泊していた観光客が帰路についた一方、北海道に向かう観光客が激減。ビジネス客でも出張をキャンセルする動きが見られた。宮崎誠総支配人は今後の見通しについて「地震や台風が相次ぎ日本は災害が多いというイメージが定着すると、これまで順調に増えてきたインバウンド(訪日外国人)の需要がしぼみかねない」と危機感を募らせる。

 道内ではイベント自粛の動きが広がる。札幌市は7日から大通公園で始まる予定だった「さっぽろオータムフェスト」を14日以降に延期することを決めた。例年は来場者が200万人を超え、大通公園で開催するイベントとしてはおよそ250万人が訪れるさっぽろ雪まつりに次ぐ規模。周辺ホテルではキャンセルが相次いでいる。

 同市は14日から開催を予定していた日本スポーツマスターズ2018も中止。競技志向の強いシニア世代を対象にした総合スポーツ大会で、今年は札幌市や石狩市、江別市内の28カ所が会場だった。地震による被害に加え、電力や交通機関が不安定なことを考慮した。

 プロ野球の北海道日本ハムファイターズも札幌ドームで予定していた11~12日の試合を中止した。一方で復興支援の義援金を関係自治体などに送ることも決めた。14日以降に主催する全12試合について、来場客数に10円を乗じた金額を球団が寄付する。

 地震の影響は全道に広がる。旭川市の旭山動物園は、地震後初の土・日曜日となる8、9日、来園者が激減し閑散となった。混雑時に長蛇の列ができる「ほっきょくぐま館」は「客足はいつもの3分の1。今回ばかりは仕方ない」(動物園職員)とお手上げ状態。訪日客を乗せる観光バスが減り、無料の駐車場は空きが目立っていた。

 函館市の函館山ロープウェイの利用者は9月8日と9日の合計で約2900人と9月1日と2日の合計と比べて8割減少した。電力不足に対応するため館内の一部照明を消したり、利用者の少ない時間帯で運行本数を減らしたりしている。

 五稜郭タワーの9月8日と9日の合計利用者数は約1200人で9月1日と2日の合計より8割強少ない。ツアーや修学旅行の団体客の予約キャンセルが相次いでいる。「秋の行楽シーズン中で打撃が大きい」(大場泰郎営業部長)という。

 函館ホテル旅館協同組合(函館市)によると、加盟ホテルに宿泊予約キャンセルが相次いでいる。9月は観光シーズンで宿泊施設は高い稼働率だったが、「地震をきっかけに9月下旬までの予約のうち70%がキャンセルされた」と遠藤浩司理事長は話す。

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