2018年11月16日(金)

日ロ首脳、北方領土の共同経済活動で行程表

政治
ヨーロッパ
2018/9/10 19:40 (2018/9/11 1:03更新)
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【ウラジオストク=甲原潤之介】安倍晋三首相は10日、ロシア極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。両国が北方領土で始める共同経済活動について、事業内容と作業の進め方を盛り込んだ行程表を確認した。事業を具体化するため官民調査団を10月初めに改めて現地に派遣することで一致。首相は北朝鮮の非核化に向けた連携の必要性を強調した。

共同記者会見に臨む安倍首相とプーチン・ロシア大統領=AP

共同記者会見に臨む安倍首相とプーチン・ロシア大統領=AP

両首脳の会談は第1次安倍政権から通算し22回目で、ウラジオストクで開幕する東方経済フォーラムに先立って開いた。

会談では共同経済活動を具体化する行程表を承認した。首相が会談後の共同記者発表で明らかにした。日本政府関係者によると、行程表に盛り込んだ事業にはウニを含む複数の魚種の養殖やイチゴの温室栽培、パック旅行の策定などを含んでおり「スケジュールのメドも確認した」という。具体的な日程は明らかにしなかった。

現地を視察する官民調査団を10月初めに派遣することでも一致した。当初、8月を予定していたが、悪天候のため見送った。首相は共同経済活動により四島での両国民の交流を増やし、平和条約締結の前提となる帰属問題の解決につなげたい構え。会談に合わせ、日ロは官民で北極圏の液化天然ガス(LNG)プロジェクトに関する協力など10件の文書を交換した。

首相は共同記者発表で「双方の法的立場を害さず、できることから実現する。変化を積み重ねた先に私とプーチン大統領が目指す平和条約がある」と語った。プーチン氏は領土問題に関し「一朝一夕では解決できないことはわかっているが、両国民に受け入れ可能な解決方法を探るという意味で、共同経済活動に着手した」と述べた。

首相は20日投開票の自民党総裁選での3選を見据え、幅広い分野で日ロ関係を強化し、領土問題の前進を狙う。首脳会談では防衛当局間の交流拡大のため、自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長が10月にロシアを訪れることを確認。ロシアの団体観光客を対象に10月に査証(ビザ)の発給要件を緩和し人的交流も増やす。

一方、首相はプーチン氏にロシアが11日から極東で始める大規模な軍事演習などについて「注視している」と伝えた。

両首脳は来年6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議の機会にプーチン氏が来日し、首相と会談することを申し合わせた。

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