2018年11月13日(火)

ソニー、2040年度までに電力の再エネ率100%へ

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環境エネ・素材
2018/9/10 17:28
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ソニーは10日、世界の全拠点で使用する電力を2040年度までに100%再生可能エネルギーにすると発表した。自社拠点への太陽光発電設備導入や拠点間の電力融通などを推進する。環境や社会的活動など短期で成果の出ない取り組みを強化するのは、長期視点を重視する吉田憲一郎社長の強い意向がある。

ソニーの神戸司郎常務は「RE100」への加盟を発表した(東京・港)

「経済価値と社会価値を両立させていく」。ソニーが同日に初めて開いた「ESG説明会」で、神戸司郎常務は強調した。同社は再生エネへの全量切り替えを目指す世界的な企業連合「RE100」に加盟した。再エネの導入拡大は一時的にコスト増につながるが「長期視点では事業の付加価値になる」と説明する。

ソニーの現在の再エネ比率は5%程度。同社によれば日本の再エネ調達コストは「欧米の数倍~数十倍」とされる。電力消費の大きい半導体工場を抱えるソニーが100%再エネ化を宣言することで、国内の再エネ市場を活性化する狙いもある。神戸氏は「日本の再エネの低コスト化の一助になれば」と話す。

ESG説明会では、環境に加え「教育格差」についても教育プログラムを9月から実施すると言及した。環境や社会への配慮で優れた企業に投資するESG投資の広がりだけが、背景にあるわけではない。4月に就任した吉田社長が思い描く経営にとって、欠かせない面もある。

ソニーは20年ほど、エレクトロニクス事業の不振に苦しんだ。短時間での計画・実行・検証が求められる事業再生に追われ、やっと18年3月期に営業最高益を達成するまで復活した。

復活を最高財務責任者(CFO)としてけん引した吉田氏は、再生に変わる旗印として「長期視点の経営」を掲げる。開発でも「自分の在任期間で成果が出ないことをやる」とし、3年などで結果に結びつかない取り組みを進める。環境や社会問題など、短期では成果が出ない課題にどう対応するか。今のソニーにとって正面から取り組むべき問題になっている。

(岩戸寿)

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