2018年11月16日(金)

韓国当局、MERS患者に「濃厚接触」の21人隔離
感染拡大の阻止目指す

朝鮮半島
2018/9/10 17:19
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【ソウル=鈴木壮太郎】韓国で8日、3年ぶりに中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の発生が確認され、当局が厳戒態勢を敷いている。10日現在、感染者は1人だが、この男性と「濃厚接触」した21人を自宅や施設に隔離した。同じ飛行機の搭乗客など417人の健康状態も監視。感染拡大に神経をとがらせる。

感染が確認された男性は8月中旬に中東のクウェートへ出張し、7日夕、韓国の仁川空港に到着した。男性は空港の検疫官に下痢などの症状を訴えたが隔離措置はとられず、空港からタクシーでソウル市内の病院に直行した。治療にあたった病院がMERSの疑いがあると当局に通報し、治療体制が整ったソウル大病院に男性を移送した。

当局は男性が乗った航空機で前後の座席に座っていた乗客や、タクシーの運転手など21人を「濃厚接触者」と定め、感染の有無を確認できる14日間のうちは毎日、健康状態を確認する。同じ航空機に乗り合わせたり、空港で居合わせたりした計417人には隔離措置をとらないが、14日間は定期的に連絡して体調をチェックする。ほかにも異常があれば保健所に連絡するよう指導している。

男性と同じ航空機に乗り合わせた英国人女性に発熱やせきなどの症状があり隔離治療を受けているが、1次検査の結果は陰性だった。

韓国では2015年にMERSが流行。38人が死亡した。判定の遅れや隔離の不徹底で感染が広がった反省から、当局や医療機関はMERS対策に力を入れてきた。今回は男性がMERSに感染したと判断してから2時間後に当局が記者会見し、その後、中央防疫対策本部を立ち上げた。

韓国では空港の検疫官が男性をそのまま入国させたことへの批判はあるが、その後の当局や病院の対応に韓国メディアは肯定的だ。韓国は22日に日本の旧盆にあたる秋夕の連休が始まり、人の往来が活発になる。当局は、この時期にMERSが全国に広がりかねないとみて警戒を強めている。

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