楽天グループの楽天ライフルステイ(東京・千代田)は10日、大阪市内で14日からリビングやキッチンを備えたコンドミニアム型民泊施設の運用代行を始めると発表した。長期滞在を希望するインバウンド(訪日外国人)などの需要を見込む。楽天ライフルステイとして初めて特区制度を活用して運用する民泊施設となる。
西淀川区に開業する施設は地上4階建てで29の客室を用意する。宿泊は2泊3日からで宿泊料は1室1泊7840円から。太田宗克社長は10日の説明会で「広めの部屋で長期滞在でも快適に過ごせる」と強調した。
特区制度に基づく民泊は大阪市や東京都大田区など特区に指定された地域でしか開設できず、最低2泊3日の滞在が求められる。設備基準が旅館業法に基づく民泊施設ほど厳しくないため「初期費用が抑えられる」(楽天ライフルステイ)利点がある。6月施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)のような年180日という営業日数の上限もなく、収益性が高い。
大阪市では特区の認定を受けた民泊が1000施設を超えていて、増え続けている。住友林業が7月に市内に開いた民泊施設も特区で認定を受けたものだ。
楽天ライフルステイは民泊仲介サイトを運営しているほか、楽天ブランドで民泊施設のデザインや清掃といった運用を代行するサービスを手がけている。