2018年11月18日(日)

自民党総裁選、論戦スタート 安倍・石破両氏が所見を発表

内閣改造
政治
2018/9/10 10:45
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自民党総裁選の本格的な論戦が10日、始まった。安倍晋三首相(総裁)は同日午前、党本部で開いた所見発表演説会で「私にとって最後の総裁選だ」と強調。「いよいよ憲法改正に取り組むときが来た」と述べ、改憲に意欲を示した。石破茂元幹事長は「これだけ働いて賃金が上がらない日本であってはならない」と述べ、地方や中小企業を重視した経済政策への転換を訴えた。

当初は告示日の7日に演説会などの開催を予定していたが、北海道の地震発生を受け選挙活動を9日まで自粛していた。

選挙の争点は、第2次安倍内閣発足から5年9カ月に及ぶ政権運営に対する評価のほか、憲法改正や経済政策、社会保障政策などが争点となる。

首相は戦争放棄の9条1項と戦力不保持の同2項を維持したうえで自衛隊の存在を明記する「9条の2」を新設したい考えだ。「憲法にしっかりと日本の平和と独立を守ることや自衛隊を書き込み、使命を果たす」と決意を示した。秋に予定する臨時国会で改正案の提出を目指す。

対する石破氏は「必要なもの、急ぐものから憲法改正すべきだ」と首相をけん制した。具体的な改憲項目として参院選挙区の合区解消や緊急事態条項の創設を優先すべきだとの考えを示し、首相との違いを鮮明にした。

続いて開いた共同記者会見で、首相は消費税率を予定通り来年10月に10%に引き上げる考えを表明。そのうえで増税分の一部を子育て世帯や教育に振り向ける考えを示した。全国で災害が多発しており「緊急対策を3年間集中で講じ、安心できる強靱(きょうじん)な日本を作る」と述べた。

石破氏は「私がやりたいのは経済の再生。国民一人一人の所得を上げていかなければならない」と発言。「地方、中小企業、農林水産業に伸びしろは一番多くある」と指摘した。経済政策を一本化するため司令塔となる会議の新設を提唱した。

首相は「戦後日本外交の総決算をする」と表明。「日中関係は新しい段階に入っている」と述べ、両国の関係強化を進める考えを示した。「私自身が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と向き合い拉致問題を解決しなければならない」とも述べた。石破氏は「北朝鮮に連絡事務所を置き、成果を一つ一つ検証する仕組みをつくる」と話した。

演説会などに先立ち両陣営は党本部でそれぞれ出陣式を開いた。出席者によると、首相は「災害対応をしっかりしながら政策論争をしたい」と述べた。石破氏は「全身全霊でやっていく。何者をも恐れない」と語った。

総裁選は議員票(405票)と党員・党友による地方票(405票)の計810票で争う。14日に日本記者クラブ主催の公開討論会などを予定している。

今回の総裁選は首相が国会議員の支持で石破氏を引き離している。首相陣営の選挙対策本部の発足式には秘書の代理出席を含めると346人が出席した。これは議員票の8割超を占める。石破氏は首相の政権運営に不満を持つ議員の取り込みや地方票の獲得で活路を見いだしたい考えだ。

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