上智大生殺害から22年、遺族ら情報提供呼び掛け 柴又駅前で
東京都葛飾区で1996年に上智大4年の小林順子さん(当時21)が自宅で殺害、放火された事件から22年となった9日午後、被害者遺族らがつくる「殺人事件被害者遺族の会」(通称・宙の会)が現場近くの京成金町線柴又駅などで事件概要が書かれたチラシを配布した。遺族らは「私たちは諦めていない。情報提供をお願いします」と訴えた。

順子さんの父親で同会会長の小林賢二さん(72)は「事件から22年。彼女(順子さん)の生涯を1年上回った。彼女の生涯の短さを感じる」とし「犯人はいまだに逃走中。地球上のどこかで生きていると思うといたたまれない」と憤りを語った。その上で「事件と関係ないと思っている情報でも事件解決につながる可能性もある」と情報提供を訴えた。
同会は柴又駅などでチラシと割り箸を配布した。割り箸には「ホシ(犯人)が割れる」「情報の橋渡し」を願う思いを込めたという。
警察庁は8日、この事件の解決に結びつく情報提供者に最高300万円を支払う公的懸賞金(捜査特別報奨金)の応募期間を9日から1年間延長することを決めた。6日には、事件に関する情報を集めるため発生当日の現場周辺などを再現した3次元(3D)動画を同庁のホームページ(HP)に掲載した。