スペシャル

フォローする

大坂、全米テニス初V手繰り寄せた「集中力」

2018/9/9 12:26
保存
共有
印刷
その他
 【ニューヨーク=原真子】テニスの全米オープン第13日は8日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで女子シングルス決勝を行い、第20シードの大坂なおみ(日清食品)が元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズ(米国)に6-2、6-4で勝ち、初制覇を果たした。四大大会シングルスで男女を通じて日本勢初となる。

S・ウィリアムズを応援する地元ファンの声援で異様な雰囲気が漂う中、大坂はマッチポイントにサービスエースを決めた。そして手で胸を押さえると、涙をこぼした。

「集中していたから、場内の音は聞こえていなかった。本当に何が起きていたかわからなかった」。ジャンプも叫び声もない、あまりに静かな喜び方がシャイな大坂らしい。「現実じゃない気がしちゃって。今は何も感じられない。数日したら現実と思えるかも……」と、柔らかな笑顔で話す。

四大大会決勝でS・ウィリアムズと戦う――。子どものころからの夢がかない、さすがにこの日の朝は緊張していた。ただ、「コートに一歩足を踏み入れたら別人になる。私はセリーナのファンではなくテニス選手」。

立ち上がりからラケットがよく振れていた。相手の強打に打ち負けない。「セリーナと対戦するときは、強い意志を持っていかなければいけない。チャンスがあれば決めにいかないといけない」。長いラリーになれば右に左に走らせ、時には相手の想像を超えるショットで切り返してみせた。さらにファーストサーブの確率が73%。「セリーナの硬さばかりが目立ち、なおみに『まずい』と思う瞬間は一度もなかった」と、日本テニス協会ナショナルチーム女子コーチの吉川真司さんは言う。

次第にS・ウィリアムズはイライラを爆発させ、警告を受けた。観衆も騒然とし、第2セットは荒れに荒れた。それでも大坂は動じなかった。「アドバイスのしようがない状況。よくぞ戦い続ける集中力を保った」と、サーシャ・バインコーチも舌を巻いた。

ブーイングの中で始まった優勝インタビューでは「こんな結果になってごめんなさい」とひと言。思いがけない言葉は観衆のハートもわしづかみにしたようだった。そして、四大大会最高の優勝賞金380万ドル(約4億2000万円)も手にした。「うーん、お金を使うタイプじゃないんで。来週、東京で姉に会えるのが一番のプレゼント」。20歳の新女王は無邪気だった。

「スポーツ」のツイッターアカウントを開設しました。

スペシャルをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

「駆ける魂」大坂なおみ

電子版トップスポーツトップ

スペシャル 一覧

フォローする
シーホークスはRBカーソンのTDなどで開幕戦を競り勝った=USA TODAYUSA TODAY

 センチュリーリンク・フィールドの客席がライトグリーン一色に染まる。見渡す限り立すいの余地なし。歓声が湧くと隣の人の声も聞こえなくなり、ときに声援は地響きを伴う。得点すれば派手に花火が打ち上がり、曇り …続き (10/14)

東京五輪に向け、8月から会場のある静岡県伊豆市に引っ越して練習に励む

 1周250メートルのバンクを舞台にレースが繰り広げられる自転車トラック種目。この競技の本場欧州勢やオセアニア勢を向こうに回し、来年の東京五輪でメダルを狙うのが女子のエース、梶原悠未(22、筑波大)だ …続き (10/3)

全米テニスの女子シングルスで初優勝したビアンカ・アンドレースクはどんなボールにも食らいつく根性がある=USA TODAYUSA TODAY

 全米オープンテニスの女子シングルスはカナダの19歳、ビアンカ・アンドレースクの初優勝で終わった。今年の四大大会を振り返ると、全豪オープンの大坂なおみ(日清食品)を除き、3大会で身長170センチ以下と …続き (9/11)

ハイライト・スポーツ

[PR]