2018年9月24日(月)

社会保障、世論が関心 首相「まず雇用改革」石破氏「国民会議で議論」自民総裁選

自民党総裁選
経済
政治
2018/9/8 23:30
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 20日投開票の自民党総裁選は安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長が政策を競う。世論調査で関心の高い社会保障に関しては首相が「まず生涯現役時代の雇用改革を断行したい」と主張し、石破氏は新たな国民会議を設けて議論する考えを示した。安倍政権の経済政策「アベノミクス」への対応も争点だ。

 日本経済新聞社の世論調査では次の総裁に社会保障の充実や景気回復を期待する人が多い。

 首相は本紙のインタビューで、雇用と社会保障改革の3年計画を打ちだした。初めの1年で65歳以上への継続雇用年齢の引き上げなど高齢者が働きやすい雇用改革を進める。残りの2年を年金の受給開始年齢の柔軟化や健康管理へのインセンティブ強化といった社会保障改革にあてる。

 来年10月には10%への消費増税の財源を使って幼児教育・保育を無償にする。総裁選に勝った場合の3年間の新たな総裁任期で全世代型社会保障の総決算をめざす。

 石破氏の主張も年金改革や健康へのインセンティブに関しては首相とあまり変わらない。一方、首相が掲げた雇用改革には「70代や80代で突如として働けと言われてもなかなか厳しい。きめ細かさが必要だ」と指摘する。

 石破氏は「社会保障国民会議」の創設をうたう。2040年を見据え、医療、年金、介護、子育ての持続可能な制度を国民目線で包括的に検討する構想だ。10%に上げた後の再増税も排除せず「改革によって消費税はこの程度で抑えられると示さなければいけない」と強調する。首相は「有権者に丸投げすることはあってはならない」と国民会議に否定的だ。

 社会保障費の膨張を抑えるには給付抑制の議論も避けられないが、今のところ両氏は踏み込んだ抑制策を示していない。

 首相は金融政策について「黒田東彦日銀総裁の手腕を全面的に信頼している」と緩和路線継続の考えを示す。来年10月の消費増税に向け「思いきった駆け込み反動減対策を講じたい」と財政出動の拡大を示唆する。

 石破氏は第2次安倍内閣発足からの経済状況に関して「好調な海外の経済に支えられた。ラッキーな状況があった」との見解を示す。異次元緩和には「カンフル剤を続ければ病気が治るわけではない」と指摘する。

 財政状態については「このままでは持続できない」と強調する。財政規律に配慮した経済財政運営を掲げる。

 地方創生相を経験した同氏が主眼を置くのは地方や中小企業の潜在力の発揮だ。7日の立候補の届け出後、「大企業や大都市の繁栄が地方や中小企業、農林水産業に波及する考え方を私は取らない」と語った。

 経済政策の司令塔の「日本創生会議」、地方や中小企業支援を担う「地方創生推進機構」、世界経済や市場の不安定化に対処する「経済金融総合対応会議(日本版NEC)」。石破氏は政策というより枠組みづくりが目立つ。

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