2018年11月22日(木)

EUデジタル税、「年末までに結論」協議 財務相会合

ネット・IT
ヨーロッパ
2018/9/8 17:35
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【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は8日に財務相理事会の非公式会合を開き、米アップルやグーグルなどIT(情報技術)分野の大企業を主な対象とする「デジタル・サービス税」の導入案を巡って協議した。欧州委員会が3月に示した売上高への3%課税案について、議長国のオーストリアが「年末までに結論」を得るよう提案した。

IT大手企業を巡っては、現行の国際課税ルールでは税逃れを防げず、税負担が不公平になっているとの不満が広がっている。EUでは欧州委員会が3月、(1)IT企業の税逃れを防ぐ法人課税ルールの中長期的な抜本見直し(2)抜本見直しが実現するまでの「暫定措置」として課税対象を従来の利益から売上高に切り替えて税逃れを防ぐ「デジタル・サービス税」の導入――を提案した。

デジタル・サービス税は企業の拠点がEU域内になくてもサービスが利用された国で、オンライン広告やデータ販売などの売り上げに課税する仕組み。

世界売上高が年7億5000万ユーロ(約960億円)以上、EU域内の売上高が年5000万ユーロ以上の企業を対象に税率3%を課す。120~150社が対象となり、年50億ユーロ程度の税収増が見込めるという。

IT企業への課税見直しを巡っては、経済協力開発機構(OECD)などで国際協調に基づくルール見直しも進めているが、結論まで長時間かかる見通しだ。

フランスやイタリアなどは税収の“穴"を防ぐため、EUが速やかに独自にデジタル・サービス税を導入すべきだと主張。一方、アイルランドやルクセンブルクなど低税率で大手IT企業を誘致してきた国は慎重な立場で、EU内で足並みが乱れている。

議長国のオーストリアは8日の非公式会合を前に準備した協議のたたき台で、年末までにデジタル・サービス税の導入を巡って加盟国間の合意をまとめたいとの意向を明記。加盟国に協議の加速を呼び掛けた。

国際協調に基づく改革を待っていれば、加盟国の税源が損なわれ、国ごとにバラバラの課税対応が広がってEUの単一市場を「分断」させる懸念があると訴えている。

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