2018年11月21日(水)

文大統領、支持率40%台に急落 経済政策に不満広がる

朝鮮半島
2018/9/7 17:51
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【ソウル=恩地洋介】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率が7日、2017年5月の就任後初めて40%台に落ち込んだ。韓国ギャラップが9月4日~6日に実施した世論調査で、文大統領の職務遂行を「評価する」と回答した人は49%と前週比4ポイント下落した。最低賃金の引き上げや労働時間の縮小など政府の経済政策に対して広がる国民の不満を映した。

文氏の支持率は4月の南北首脳会談後に8割を超え、7月第1週まで7割台を保っていた。ただ、その後は1カ月に10ポイントのペースで下がり続けている。「評価しない」と答えた不支持率も42%と前週比4ポイント増えた。6月までは10%台にとどまっていたが、7月以降に急上昇した。

否定的評価の理由で最も多かったのは「経済・民生問題の解決不足」で41%を占めた。原因は韓国政府が7月以降に相次いで繰り出した経済政策にある。労働時間の上限を従来の週68時間から52時間に引き下げ、2019年の最低賃金を2年連続で前年比10%超引き上げると決めた。いずれも支持母体の労働組合に配慮した内容だが、企業側は強く反発。混乱が広がった。

一連の政策の悪影響は指標にも表れ始めた。統計庁が発表した雇用動向によると7月の就業者は前年同月比で5千人増にとどまり、増加幅は2010年1月以来の低水準となった。青年失業率も同0.3ポイント悪化した。人件費の上昇に圧迫される企業や自営業者は非正規雇用を抑制している。7月の企業の設備投資は前年同月比10%超のマイナスで、景気の先行きにも不安感が増している。

文政権が期待を高めてきた北朝鮮の非核化や南北融和の行き詰まりも一因となっている。不支持理由に対北朝鮮政策を挙げた人は「経済・民生」に次いで多く8%だった。6月12日の米朝首脳会談後、米朝の高官協議は不調に終わり、非核化の具体的な取り組みは進んでいない。米国は南北の経済協力にも待ったをかけており、手詰まりの状態に陥っている。

韓国大統領府報道官は7日の記者会見で、世論調査の結果に関し「状況を重く受け止めており、国民の声に一層、耳を傾けていく」と語った。文氏は18日から平壌で開く南北首脳会談で非核化に向けた一定の成果を上げることで支持率を回復させる戦略を描いている。

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