2019年6月18日(火)

次世代素材、成長の好機 四国の紙産業 政投銀リポート

2018/9/6 20:17
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日本政策投資銀行四国支店は四国に集積する紙関連産業の発展の歴史や今後の成長の方向性について調査結果をまとめた。東京などの大消費地から遠い不利な条件もあり、早くから付加価値をつけた機能紙・不織布の少量多品種にシフトし、段階的に技術を高度化したと指摘。今後は炭素繊維やセルロースナノファイバー(CNF)など次世代素材が成長の好機と位置づけた。

四国は人口、総生産額ともに全国の3%前後で「3%経済」と称される。製造業についても同様だが、業種別には全国の出荷額構成に比べ「パルプ・紙・紙加工品」「非鉄金属」「繊維」の集積が際立つ。

紙産業は四国と静岡県が二大産地だ。「パルプ・紙・紙加工品」出荷額は静岡は減少傾向だが四国は微増。静岡は大量生産型の設備導入が中心なのに対し、四国は高付加価値品の販売増によって人口減に伴う消費落ち込みの影響を抑えている。

また古くから四国に立地する東レ帝人クラレといった大手繊維メーカーと深い関わりを持ち、繊維業の製品や技術を活用し、不織布を主要製品とする企業も多い。三木特種製紙(愛媛県四国中央市)が世界で初めて化学繊維紙「ミキロン」を開発するなど、四国は世界に先駆け機能紙・不織布を発展させた。

阿波製紙(徳島市)、ニッポン高度紙工業(高知市)をはじめ、和紙づくりの技術を基礎としつつ、マスクやフィルター、医療用ガウンなど多様なニーズに合わせ、製法やサービスを段階的に高度化させている。現在は電気自動車とそれに伴う車載用蓄電装置、炭素繊維といった新素材が登場する環境変化期にあり、新素材のシート化などが実現できれば市場を拡大できるとしている。

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