2018年11月20日(火)

訪日客消費に減速懸念
大阪・北海道、人気エリア相次ぎ被災

経済
2018/9/6 18:30
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大阪や北海道など人気エリアが相次ぎ被災したことで、消費や地価をけん引してきた訪日外国人客への影響が懸念されている。6~7月に地震や豪雨が発生した際には、実際に訪日客数の伸びが鈍化した。2030年に訪日客6千万人という政府目標を達成するには、災害時の情報提供や安全確保などの体制整備が欠かせない。

「日本語ができないので、状況が分からずに困っている」。北海道で最大震度7を観測した6日、観光で札幌市を訪問していた中国人女性は困惑した表情を浮かべた。

北海道の17年度の訪日客数は前年度比21%増の279万人で、6年連続で過去最多だった。豊富な観光資源だけでなく、地震など災害が比較的少ないという点も人気要素だっただけに、今後への影響が懸念される。

18年の訪日客数はここまで年間3千万人を見込むペースで推移している。ただ、日本政府観光局によると7月の訪日客数は前年同月比5.6%増で、13年1月以来の低い伸び率だった。6月の大阪北部地震の影響で韓国や香港からの訪日客数の減少が響いた。今回は大阪や北海道の拠点空港も被災しており、9月以降の訪日客数への影響は避けられそうにない。

交流サイト(SNS)の普及などにより、日本の被災状況が各国で即座に共有されやすくなったことも訪日客に影響を与える。

10月の大型連休に日本旅行を計画する20代の中国人男性は「10月には台風は来ない、と思うしかない」と不安げな表情を浮かべる。世界最多の訪日客数を持つ中国では日本の災害情報への関心が高まっており、中国メディアが冠水した関西国際空港の様子などを大きく取り上げている。

ニッセイ基礎研究所の佐久間誠・准主任研究員は「今回被災した訪日客への丁寧な情報発信やケアを通じ、観光産業への影響を一時的なものに抑えることが重要だ」と話す。

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