2018年9月23日(日)

エクソンモービル、中国に石化コンビナート建設へ

環境エネ・素材
中国・台湾
北米
2018/9/6 17:30
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 【北京=多部田俊輔】米エクソンモービルと中国の広東省政府は6日、同省に石油化学コンビナートと液化天然ガス(LNG)の受け入れ基地を建設することで基本合意したと発表した。エクソンモービルは投資額を数十億ドル(数千億円)としている。米中の貿易戦争が激しくなる中でも、中国事業を伸ばしたいエクソンモービル側と、海外からの投資で経済をてこ入れしたい中国側の思惑が一致した。

 エクソンのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)が5日に広東省を訪れ、同省トップの李希同省共産党委員会書記らと会談し、合意文書や覚書などに署名した。同省恵州市に原油を精製して化学品を製造するコンビナートを建設する計画で、2023年の稼働を見込んでいるとしている。

 具体的には、年産120万トンのエチレン製造設備に加えて、ポリエチレンの製造設備2本、ポリプロピレンの製造設備2本などを含む。エクソンは「中国の化学品需要の成長を期待し、アジア太平洋地区で生産能力を拡大する」としている。

 エクソンは福建省に原油の精製や化学品を製造する石化コンビナートを抱えているが、中国の化学品需要は成長が続く。中国メディアによると、2017年の中国のエチレン消費量は約2000万トン。20年には2倍の4000万トンまで増えるとの見方も出ており、中国での能力増強を検討してきた。

 LNGの受け入れ基地の建設でも覚書を交わした。中国で稼働しているLNG受け入れ基地は約20カ所で受け入れ能力は6500万トン前後。大気汚染などの環境対策を強化するため、25年までに1億トンまで受け入れ能力を拡大する方針で、エクソンも参加する。

 エクソンはレックス・ティラーソン前CEOがアジア投資を加速し、今回発表した広東省のプロジェクトを進めてきた。ティラーソン氏はトランプ米大統領の国務長官を務めたが、関係が悪化して退任した。ウッズCEOはティラーソン氏のアジア重視路線を継承していることを示した格好だ。

 中国政府はトランプ政権と貿易戦争を繰り広げているが、米国企業との協力関係は維持していく方針だ。中国国内の石油やLNGなどのエネルギー需要や化学品の需要の拡大に備え、最先端の技術と世界のエネルギー市場に大きな影響力を持つ米国企業との連携は続きそうだ。

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